福井保久の二十四節気考

今年の8月7日は旧暦で7月12日、この日は立秋(二十四節気)です。

暦の基本になる一年で一番夜(昼)が長い「冬至(夏至)」と、昼と夜が同じ「春分(秋分)」のそれぞれの中間に位置するのが四立(立春、立夏、立秋、立冬)です。

この四立は季節が変わることを示します。
立秋は秋に入るということですが、どの四立もその実感はありません。
立秋で言えば“暦の上では秋というけれど”という気分です。

季節が変わるというのは、立秋は夏のピークが終わったということだと捉えています。

人は今起きていることはずっと同じだと勘違いしがちで、季節も変わることはわかっているのに、それを意識しようとしないのが人です。

農作業は、早めの仕度が肝心です。例えば草取りは草が生えづらい準備が大事です。
病害虫の対策でも同じで、病気の対策は健康な土壌を作る土作りが不可欠です。
害虫に対しては、害虫に負けない逞しい農産物にいかに育てるかで、それらは全て、早めの準備、早くから時間をかけて用意することが肝要です。

二十四節気が季節の先取りをしているのは、こういうことを促す先人の工夫なのではないかと思っています。

福井 保久