今年の1月20日は旧暦で12月23日、この日は大寒(二十四節気)です。
大寒から立春までの半月が最も気温が下がります。
この厳しい寒さは原料芋には辛いけれど、高品質の干し芋作りには欠かせない条件です。
本来ならこの干し芋の旬と言われるこの時期までは、大抵の農家で干し芋加工をやっているのですが、今シーズンは原料芋が少ないので、この大寒あたりでボチボチ蒸かし納めの農家が出てきています。
ほしいも農家の高齢化で作付けが減ってきたこともありますが、やはり昨秋の日照不足、長雨の影響で収穫量が少なかったことが早仕舞いの原因となっています。
どの農家もお天気仕事に変わりありませんが、特に干し芋は、一年を通しての天候で出来不出来が左右されるリスクが大きい農業です。
春から秋までの天候で原料芋の収穫量が決まります。
これが一段階。その次に干し芋加工の冬の天候で干し芋としての収穫が決まり、これが第二段階です。
一年の間、こちらの思惑通りの気候になることはまずありませんから、ある程度上手くいかないことを織り込んで計画を立てますが、今年のように、この寒い時期、言ってみれば干し芋加工にとって絶好の時に早くも加工が終わってしまうのは切ないばかりです。
一年経ってみなければ、どんな収穫(収入)になるか解らない。
これが中々干し芋農家の後を継がない大きな理由のひとつです。
福井 保久
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