福井保久の二十四節気考

今年の11月22日は旧暦で10月22日、この日は小雪(二十四節気)です。

昨年は原料芋が大きく育ち、これまで経験したことがないほど、干し芋加工の芋が多い年でした。
それに比べれば今年は育っていないとはいえ、平年並みの作柄が窺えます。
そんな一般農家に比べて、自社の有機サツマイモはどうにも平年並みと言えないほど不作になってしまいました。
数は成っているものの、干し芋にするには細い芋が多く、一株にたくさんの実が付いてしまったことと、相変わらずの線虫被害です。
連作はしない、収穫が悪い畑は数年休ませる、という対策を施しても、肥えた土壌にすることは簡単ではないということに直面した今年の収穫でした。
これまで以上に土作りを考えなくてはならないのと、これまで以上に時間をかけなければならないことを覚悟した収穫でもありました。

それはともかく、少ないながらも掘りあげた原料芋を、しっかりと美味しい有機干し芋にするのがこれからの仕事です。
まずは、寒さに当てながら、でも寒くなりすぎないように、有機原料芋を最高の状態まで糖化させる、高品質の干し芋作りの大事な第一段階に入っています。

福井 保久