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夏の終わり 2012日 熊切和嘉
話は単純ですが、登場人物の心は複雑です。
その心の表現の仕方がこの映画のポイントです。
説明はなく醸すだけ、シーンも断片、台詞も断片です。
でもバックのセットをはじめ、昭和30年前後の匂いの中で、
主人公の気持ちを観客は感じ取ろうとすることに意識します。
時折に激しい台詞と強い雨がアクセントになって、
主人公の人生(心)が大きく振幅していたことを再認識します。
主人公の知子は夫と娘を捨てて、愛する男(涼太)と逃避行します。
しかし涼太とも上手くいかず、今は妻子あるかなり年上の小説家(慎吾)と不倫しています。
慎吾は本妻と知子の下を往ったり来たり、時には(都合が悪くなると)旅に出ます。
知子は染色家として自立していて経済的な不自由はないようです。
そして慎吾とのどっっちつかずの中途半端な関係を惰性で続けています。
慎吾との生活を8年続けていたある日、涼太が現れます。
涼太は知子をまだ愛しているが故に、なんとか知子と慎吾を別れさせようとしますが。
この話を、時系列も各所も(たとえば知子が夫や娘を捨てるシーン、涼太と出会うシーン、慎吾と出会うシーン)バラバラに切り取っていますから、表面をなぞることを観客にさせない演出です。
それよりも、各時・各所で知子はどんな気持ちだったか、あなたならどんな目で知子を観るか、と問いかけてきます。
私は人が生きる中で足掻く姿を知子にみました。
愛してくれているけれど、とても優しいけれど、自己都合、自分の聖域は守る慎吾、
二人の時間は、だらだらとぬるま湯に漬かっているけれど、心地よいから止められない、
いつかこの状況が続けられなくなることは明らかだけど、それを自ら壊すことはしない、
これこそ人の性です。
情熱の涼太と一緒になることも嫌ではないし、そこに幸せがあることまでみえているけれど、
やっぱりもう冒険はできない知子、ここも人らしさです。
でも知子にも潜んだ激しさがあります。
時に暴発もするし、仕事にも情熱を傾けているし、
でもあくまでそれをストレートには表現しません。
どこまでも観客が決めます。だからこれも私の解釈です。
登場人物の配置や動き、丁寧なつくりのセット等、
するめを噛むような映画でした。
主演の満島ひかりの、とっかえひっかえの和服・洋服も見所です。
ファンサービスのようにも映りましたが、しっかり見事に着こなしていました。