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孤独な天使たち 2012伊 ベルナルド・ベルトルッチ
映画は精神科医と14歳の少年の対話から始まります。
その後の母親との会話でもわかるのですが、主人公の少年ロレンツォは学校(社会)になじめない性格のようです。
そのロレンツォが学校のスキースクールに参加することを決めたことを受けた母親がとても喜びます。
そしてこの物語はここから始まります。
ロレンツォは1週間のスキースクールには参加しないで、自宅のマンションの地下室で孤独を満喫する計画を立てていました。
食料を買い込み、パソコンもお気に入りの音楽も本も、1週間分そろえてロレンツォのスキースクールがはじまりました。
一人を楽しんでいると、地下室に異母姉のオリヴィアがやってきます。彼女は自分の荷物をとりに偶然ここにやってきました。オリヴィアはロレンツォの母親と(父親をとられたことが消化できていないので)折り合いが悪く、数年ぶりの再会でした。
用事を済ませたオリヴィアは一旦は地下室から出て行きますが、行き場がないことから、舞い戻ってきます。秘密を漏らされたくないロレンツォは仕方なくオリヴィアを迎え入れ、ちょっと可笑しな1週間になります。
一人を楽しみたいロレンツォはオリヴィアに振り回されます。
オリヴィアは写真家としての才能があり、将来を期待されていたようですが、今は麻薬中毒に犯されていました。良い縁談がまとまりそうなので、薬を断とうとしていた時に地下室に転がり込んできたので、それに付き合わされるロレンツォはたまりません。
禁断症状で苦しむオリヴィアを介抱します。
二人は姉弟ですが、今も含めて育てられた環境が違います。母親も違いますし、ロレンツォは箱入り息子ですが、(説明はありませんが)オリヴィアはそんな環境ではなかったようです。年齢も10歳くらい違うようで、父親も二人に対しての接し方はかなり違っていたようです。
姉妹であっても別々に暮らしている、あまり合うことない、でも他人ではないという、二人の関係は距離があるけれど、分かり合える部分も多いという感じです。
その奇妙な1週間の生活で二人が少しだけ変わっていきます。
孤独でいたいロレンツォは、孤独が好きなのと同時に外部をシャットアウトすることも目的でしたが、外部とシャットアウトをしないで孤独でいることを選べるようになっていくのです。
それはオリヴィアも孤独であることを感じ取ったからで、彼女はロレンツォよりも一見社交的に見えますが、心に抱えるものは自分と同じ、いやそれ以上に一人で生きていると思ったのです。
いよいよ最後の晩、二人は約束をします。
オリヴィアはロレンツォに“薬を断つこと”を、
ロレンツォはオリヴィアに“引き篭もらないこと”を。
でも多分二人はこの約束を守らないでしょう。(その暗示はありました)
二人にとってとても大事なことですが、極端に言えば約束の内容は何でもよかったのです。
この体験を心に刻んでおくために必要だったことです。
そして、地上に上がるための儀式としても必要でした。
二人は二度と会わないかもしれません。
でもお互いが抱える孤独の意味を理解し合えた他人(姉弟)がいることを手に入れました。
人生の中ではほんの短い一瞬のような時間で、人生が決まったり、変わったりすることがありますが、二人にとってこの1週間はまさにそのひと時でした。(綺麗な映像で説明なく進むベルナルド・ベルトルッチ監督らしい映画でした。だからこの感想もほとんど私の解釈です)
この物語には動物が登場します。
檻(水槽)の中をウロウロするアルマジロ、同じく水槽の中でじっとしているカメレオン、そしてロレンツォが地下室まで持って来た蟻の巣、そして蟻は地下室から地上にいきます。
ウロウロして(外部とシャットダウンしている)地下から抜け出せないロレンツォや、色が変わる、変化するかどうかのロレンツォとオリヴィアを指しているのでしょう。
小道具の使い方も、そして注目されている音楽の使い方も粋な映画でした。