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我が家は楽し 1951日 中村登
途中からハッピーエンドが見えてきてしまいますが、
それでも感動した、ホームドラマの秀作です。
豪華なキャストで、鑑賞前から期待が高まりますが、想像通りの演技でした。
父の孝作(笠智衆)は勤続25年の万年課長です。一生懸命に働きますが、
家計の苦しさは募るばかりです。
その苦しい台所をやりくりしている母なみ子(山田五十鈴)が、内職仕事しながら、
嫁入り道具を売り払い、結婚指輪まで質入してなんとかしています。
長女の朋子(高峰秀子)は画家志望です。なみ子が、仕事をしないで良いから、
とにかく画家を目指すことに専念するように言われて、努力していますが、
作品は展覧会で落選ばかりです。
また、恋人三郎(佐田啓二)は肺の病で療養中です。
次女の信子(岸恵子)は高校3年(多分)合唱に力を入れていて、両親もそれを誇りにしています。近く修学旅行があるようで、そのお金の工面もなみ子は大変そうです。
長男と三女はまだ小学生です。
そんな時、孝作が勤続25年の表彰をされることになります。なんと金一封付きです。
傘すらまともでない、雨が降ると濡れてしまう靴を履いている位に貧しい子供達は、
金一封で欲しい物が買ってもらえると大はしゃぎです。
夫婦も給料2ヶ月分と、予想以上の臨時収入で大喜び、早速子供達へのプレゼントを購入、夫婦もそれぞれくたびれた服しか着ていないから、二人とも新調しようということになりましたが、貧乏性で自分のことは後回しです。
そんな楽しい買い物の晩、子供達は孝作の表彰のお祝いの準備をして待っていました。
浮き浮きして帰宅した夫婦ですが、なんと、ほとんど手付かずの金一封が掏られていました。
そこからは負の連鎖が続きます。
長男は足の骨折、朋子はまた落選しかも三郎が亡くなります。そして大家から立ち退きまで強要される始末です。
家が火の車だとは決して漏らさないなみ子ですが、ふとしたことで、朋子はそれに気づいてしまいます。
そこで、絵を諦めて働くことにしますが、世間の荒波は朋子の想像以上だったことと、純粋な朋子には紹介された勤め先でさえも勤務することができませんでした。
絵もダメ、三郎も失った、勤めもダメと、何もできないと自己嫌悪の朋子に、なみ子は秘密を打ち明けます。
なみ子は嫁入り前まで絵が大好きで、画家志望だったこと、孝作は絵を続けさせたかったが、家計が苦しくて諦めたこと、そんな過去があって、朋子が子供の頃から絵が好きなのを見て、朋子には自分の夢の分まで、どんなことがあっても画家を目指すことを続けさせるのが、なみ子の喜びであったことです。
それを知り、奮起する朋子で、ここから先は予想通りの展開です。
とにかく状況に対して真実味溢れる役者陣です。
頑張っていて甲斐性が無いわけではないけれど苦しい家計になってしまう孝作の無念さを、笠智衆が、
本当に健気、これぞ良妻賢母、子供達への愛に溢れる母で、内に秘めた強さもあるなみ子を、山田五十鈴が、(しかも本当に仲睦まじい夫婦で理想型です)
揺れる立場の朋子を高峰秀子が、
いかんなく好演技を見せてくれます。(出番は少ないですが、佐田啓二も)
岸恵子と小学生二人も家族という観客の想いを具現化してくれます。
喜びもあれば、不平不満もある、わがままも言うけれど、でもやっぱり両親に対して有難いという感情があり、節々にそれを垣間見せてくれます。
演出が良いことも後押ししています。
まだ貧しい日本ですが、家族で幸せを勝ち取るそれが当たり前にできる姿に見ていて羨ましくなります。
物語も、大家がそれを形に現してハッピーエンドです。
お金がないことで苦労ばかりの孝作と、特になみ子ですが、
だからこそ、子供達から心からの感謝を貰います。
物がない。裏を返せば欲しいものがたくさんあるのは幸せなことかもしれません。
手に入れる喜びが得られるからです。
それと共にこの映画は、そんな苦労が家族の幸せにつながったことを描いています。
今となっては物が簡単に手に入ることに対して、ひと言物申されてしまった、心に針を刺された気分になりました。