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真夜中のカーボーイ 1969米 ジョン・シュレシンジャー
切ない孤独な若者が、浮かばれずに死んで行く話ですが、最後の最後は幸せだったのでしょう。涙が溢れます。
テキサスからニューヨークへ。男娼として金持ち女を相手に安直に金儲けして安楽に暮らす夢をみて上京したのがジョー(ジョン・ヴォイド)です。あまり教養もなく能天気な二枚目の大男で、本物のカーボーイではないけれどそのいでたちはカーボーイそのもので、本人は決まっていると勘違いしています。
案の定都会ではやられていきます。ジョーは都会で生きて行くにはあまりにも善良で優しすぎるのです。
そのジョーを追いやった一人が小男のリコ(ダスティン・ホフマン)で、イタリア移民の子で最貧層のしかも片足は不具で健康も害しています。万引きや詐欺でその日暮らし、寝るところも廃ビルという生活です。
リコにとってジョーは良いカモ、まんまと20ドルせしめます。
ジョーはそれだけでなく、夢見た都会の現実の中で奪われる側の男で、とうとう一文無しに。その時、偶然リコと再会します。
ここから、二人が少しずつ、少しずつ、なくてはならないお互いの関係になっていく物語です。
二人になっても暮らしは同じ、最貧です。
でもリコの知恵でなんとかボロボロのジョーを男娼に仕立てますが、不器用なジョーはなかなか上手く立ち回れません。
やっと仕事を掴んだ時には、今度はリコが危篤寸前。
ジョーは、リコが夢見ているフロリダへリコを連れて行く決心をします。そしてとうとう善良なジョーにとって一大決心となる強盗をして金を稼ぎます。
でもそれはリコのためと言いきかせ、フロリダ行きのバスに乗り込む二人です。
危篤のリコを元気付け看護するジョー。でもマイアミ到着寸前の車中でリコは力尽きます。
ジョーの過去もリコの生い立ちも匂わせる程度なので、実際はわかりませんが、二人は同じ匂いを放っていました。二人とも挫折して生きてきて、そこに惹かれあったのかもしれません。
母は無い様子、父は靴磨きを続け病気となり、リコが多分まだ若いうちに亡くなっています。そして不具と不健康な体で金もなく暮らしてきたリコ。
ジョーもやはり両親がいなく、祖母の育てられた様子。やっとできた唯一の恋人がいたのですが、多分幼い頃から仲間に虐げれていたのがジョーで、恋人もその仲間たちになぶりものにされてしまいます。
そんな日陰者同士ですが、夢見るジョーと、失意が板についているリコという違いはありました。
もう長い命ではないことを悟っていたリコにとって思いがけなく現れたジョーは、彼を看取ってくれる存在になりました。およそそんな人との関係ができるとは考えていなかったリコは、最後まで夢だったフロリダには立つことはできないまでも、最期はジョーの腕の中でした。
都会で散々にやられたジョーも、ジョーのことを理解してくれる存在がリコでした。
テキサス、ニューヨーク、フロリダという広大なゆえのアメリカの風土の違いが示されますが、特に当時のアメリカの負の姿がニューヨークの下で描かれます。
貧富の差、騙し合い、同性愛問題、瓦礫、無秩序なパーティー、凍える街並み、そこで蠢く若者達その象徴が、田舎から来ておちていくジョーと、最貧から這い出せないリコで、その切ない姿が痛々しいです。
ジョン・ヴォイドも好演でしたが、ダスティン・ホフマンの演技は圧巻でした。演出も冴えていて、良い映画でした。