月別記事

ブログ 今日のいもたつ

いもたつLife

立川談笑 独演会(正伝寺)

161212blogy.jpg

昨年も行った、芝浜近くの正伝寺の落語会に行きました。
この寺には初代立川談笑の墓があり、
本堂でその位牌の前で六代目談笑師匠が供養を兼ねて落語を披露します。

今回は、前座の笑坊さんがまず一席、「真田小僧」で、頑張っていました。
丁度良い時間にまとめてオチも好感です。

談笑師匠は枕の後は得意の「粗忽の釘」、
仲入りを挟まず続けて「黄金餅」でした。
黄金餅が持ちネタにあるとは知りませんでした。
ちょっとえげつない噺の黄金餅を、談笑師匠らしく、
よりブラックに脚色していました。

【いもたつLife】

日時:2016年12月12日 09:18

「ない仕事」の作り方 みうらじゅん 著

161004blogy.jpg

面白かったです。可笑しいのではなく、力強さを感じました。

著者は、自分を騙すのがとても上手です。
著者の仕事には莫大な労力と時間が掛けられています。好きなこととはいえ、それをやり続けるには自分騙しがポイントだと、内容でも語られていますし、それをやって仕事にしてきたことに対して莫大な労力と時間を掛けた、掛け続けているのでしょう。

著者は確かにアイデアを出すのが得意でしょうけれど、そこにも多くの体験があるからと解ります。そして自分自身を「無駄な努力家」「真面目で心配性」と称しています。
それを心底美しいと思っているのではないかと伺えます。

それにしても相当の変わり者で、身近にいたらどう接したら良いか困りますが、本を挟んでいると、「みうらじゅん」を大好きになりそうです。

【いもたつLife】

日時:2016年10月04日 09:05

ヤバすぎる経済学 スティーヴン・D・レヴィッド 著 スティーヴン・J・ダフナー 著

160908blogy.jpg

人間は大概気分で行動を起こしているし、自動的に反応している、そんなことを改めて、自分が振り返る内容です。
色々な事象を軽いノリで書かれているのも特長です。

人は自身の便益により行動を決めるものですが、その便益とは、巷に流布している真っ当なことがベースになっていないということが良く解ります。経済学は面白いです。

【いもたつLife】

日時:2016年09月08日 09:06

知の発見 「なぜ」を感じる力 中村桂子 著

160717blogy.jpg

著者は生物学者です。
生命が誕生して38億年、その当初に出来たDNAはヒトにも受け継がれているといいます。
けれど、そういう生物学的な話が主の本ではありません。

それらは、生きる視点を広げるのに有効と言うことで引き合いに出しています。
そして、大きな目でどうすれば個々人が幸せに生きることができるかが、テーマです。
それは自分を大事にすること。
でも生物学的な観点から、他人とも、自然(アリや植物等々)ともヒトは繋がっているのだから、そこから自分を大事にすることとは何かを問います。

「なぜ」を感じ、それはなぜかを自分で考えること。と言います。
それはとても楽しいこと。であることと言い切ります。
そして、キーワードは「私は普通の女の子だった」

視点は高いのですが、地についた生き方で、自分の幸せ=少しでもみんなにとって幸せな社会になれる。それを優しく告げています。

高校での講演をまとめたものですから、表現がやわらかですが、著者自身の芯の強さと、
説いていることの普遍性を強く感じました。

【いもたつLife】

日時:2016年07月17日 08:44

柳家花緑 独演会(静岡)

160704blogy.jpg

花緑師匠は、師匠の五代目小さんの頃から静岡市のお寺と馴染みがあることから、
静岡での独演会は一年に一度以上あります。
私も何度も足を運んでいます。もちろん芸達者だからです。

今回は二つ目の吉緑さんの「真田小僧の序」で幕開きでした。

花緑師匠は、8月1日からの新橋演舞場でのミュージカル「狸御殿」に向けての準備があり、そして舞台が8月27日まであることから、この日を境に9月8日まで高座は無しということで、“噺尽くす”という高座でした。
「鮑のし」「天狗裁き」の後中入り、後半は「野ざらし」「親子酒」と四席という贅沢な落語会でした。

何と言っても「親子酒」の酔っ払いようが、もう酔っ払いそのものです。
師匠は下戸とのことですが、下戸だから観察して身につけた芸でしょうか。

今回も話芸、顔芸でしっかり楽しませてくれました。

【いもたつLife】

日時:2016年07月04日 09:10

仁義なき宅配 横田増生 著

160623blogy.jpg

仕事柄、この本で書かれている宅配業者3社とは長く付き合っていますが、
確かに、この先宅配自体がどうなるかと、感じていたことが、書かれています。

仕事の上でも、私的にも宅配を使っていて、かなり無理が、制度疲労がでているのではないかという雰囲気は当りで、でもそれが予想以上という実態に、
やっぱりという気持ちがありながら、驚きもありました。

今は完全に社会インフラになっている宅配、
*個人から個人 *企業から個人 *企業から企業
このうち、「企業から個人」が特に曲がり角に来ていることを強く感じます。
少なからず、コストも利便も現状のままとはいかないことを認識する良い機会になりましした。

【いもたつLife】

日時:2016年06月23日 09:08

立川談春 独演会(浜松)

160619blogy.jpg

一年ぶりの談春師匠の独演会でした。
枕から、一席目も中入り後の噺も通じていて、良かったです。
そして、やっぱりうまい!
そして、集まるお客も師匠のファンというのがわかる(当たり前ですが)。
自分のお客を集めるのにも一貫性があります。根強いファンが多いですね。
私もその一人ですが。

「紙入れ」と「包丁」でした。

「紙入れ」は多くの演者がやっていますし、面白い話ですし、談春版はどうかということでしたが、独特の脚色をしています。腐れ縁になっているところが良いですね。

「包丁」は談春十八番のようで、私は初めてでした。
こういう演目は得意中の得意です。
良かったです。

【いもたつLife】

日時:2016年06月19日 08:35

苦情学Ⅱ 著:関根眞一

160601blogy.jpg

苦情は、発覚した時点が始まりではないという箇所は、もう唖然とする位頭にありませんでした。
お客様は勇気を出して苦情を言うのです。
そして、そこまでの心理を解ろうとしないで、そのお客様の苦情を受け入れることはできません。
提供側の不備が苦情の始まりで、それを解決するには、その物理的な解決が必要条件、お客様の心を汲み取り受容するのが十分条件です。

苦情に対しての提供側の捉え方も教えてくれていますが、
商人の心得としても説得力がある本でした。

【いもたつLife】

日時:2016年06月01日 09:10

苦情学 著:関根眞一

160525blogy.jpg

干し芋を販売していて、ご購入したお客様が何を期待して、
私どもの干し芋を購入してくださっているか、
そんな基本中の基本をわかろうともしていなかった、恥ずかしくなりました。
干し芋自体の品質はもちろん、お客様の期待に応えられるモノなのは当たり前で、
それ以外の販売に関連する付帯すべてが、商品で、そこにもお客様の期待があります。

驕りを正された本でした。

【いもたつLife】

日時:2016年05月25日 09:08

【SPAC演劇】少女と悪魔と風車小屋 作・演出 オリヴィエ・ピィ

160513blogy.jpg

とても楽しい時間でした。
サーカス小屋でのピエロのパフォーマンスを想わせる、4人の役者の演技と演奏、どちらも子供心に返し浮き立たせてくれます。

貧しい家族の父親が悪魔に騙され、娘を奪われそうになります。娘はなんとか悪魔から逃れますが、両腕を切り取られてしまいます。そして旅に出る娘、天使の手助けがあり、ある区にの王様に見初められます。
幸せな日々は束の間、王様は戦争にいきます。その間に王子が生まれます。その便りを王様に出す王妃ですが、その手紙は悪魔によって差し替えられます。
醜い王子が生まれたという偽手紙に惑わされない王様は王妃に返事を書きます。その返事も悪魔は差し替えます。その偽手紙には王子を殺せと書かれていました。
王子と王妃の運命は、という物語です。

テンポが速く、茶化した音楽と演技で子供が観ても面白い劇で、実際親子連れも多く観劇していました。
でも演技のレベルはとても高く、テーマも人の営みが生む人同士の信頼が大きな力にあるという、希望あるものです。

そしてこの劇をみていると、パリの下町で親しい者同士、子供からお年寄りまでが集まり、どこかの庭で和気藹々と演劇を楽しんでいる感覚になりました。

懐かしくなる空間でもありました。

【いもたつLife】

日時:2016年05月13日 09:14