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ブログ 今日のいもたつ

いもたつLife

女の中にいる他人

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3人とも人のためのようでそうではない
「保身」です

夫が愛人を偶然にも殺害したことを告白するのは、
良心の呵責からでしょうか?
楽になりたいからのようにも思います。
だから最初は愛人の存在だけ告げ、
次に偶然の殺害を告白し、
最後は自首しようとします。

妻がそれを聞いたとき、(夫の真の愛情は黙り続けることかもしれません)
夫のことではなく家族のこと、
もう少し勘ぐれば、自分のために「あなたには罪はない」
(殺意がなかったのだから)と付け入る余地がない
神のような判断をします。
そしてラストでは・・・。

夫の親友(殺害された愛人の夫)は、
自分の妻が情事の果て殺されたのに、
親友(夫)を許します。
30年間、自分が信じてきた親友像を自分では壊せない
=自分を否定したくない、からではないでしょうか?

「保身」 必要だし大切ですが、
自分の都合だけの場合があることを知らなければいけません。

【いもたつLife】

日時:2009年03月29日 10:23

大金星

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一気に読んでしまえる本です。

劣等感があるので、妙に主人公に重なってしまいます。
懐かしさがこみ上げます。

情けない自分が、他人からみれば気づかないかもしれないけれど
勇気を奮ったときのあの感覚。
作品中に神の不公平が何度か記されますが、
あの感覚こそ、神が不公平ではない。
それを思わせてくれます。

続編がでるのでしょうか?
消化不良っぽいので続きを読みたいですが、
ここで終わっても粋な気がします。

【いもたつLife】

日時:2009年03月28日 06:15

キートンの恋愛三代記

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いつの間にか引き込まれています、キートンに。

石器時代、ローマ時代、1927年の現代、で、
同じテーマを時代で現します、笑わせます。

シナリオは、だめキートンが一矢酬いるのですが、
一筋縄にはいかない、ここがわかっていても、
面白い、だけでなく、感動を呼びますきっと。
きっとというのは、今映画を観ている人みんな、
もうこういうシナリオを何度も体験済みだからです。
とても先進な作品です。

キートンと周辺・演出が面白いのは語るまでもないことですが、
示唆している面白さが様々満載です。
ラストなんかちょっと皮肉っています。
三代で、夫婦が連れている子供の人数に違いを持たせています。
現在を予見しています。

とりとめがないですが、もう少し。
キートンをみているとジャッキー・チェンが重なります。
よどみないリズムと奇抜と楽しさと感動。

今までキートンをあまりみていません。これから楽しみです。

【いもたつLife】

日時:2009年03月27日 06:41

談志狂時代Ⅱ

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私などはにわか談志ファンと痛感します。
だけれども、奥深い立川談志のひととなりは
やっぱりと納得できることが多く、
談志は、ひとりの男として粋だし、
自由だし自由を得るための労力を
先にしっかり費やしていることもわかります。

著者は落語の世界全部が自分とつながっているようです。
そして、その世界へいざなうのに立川談志という最高の師を得ました。

好きではじめた落語を、延々と努力、勉強に励んでいました。
だから出会えたことがわかります。

今の自分は過去がつくってきています。
この本も著者が過去から積み上げたものが今披露されていました。

【いもたつLife】

日時:2009年03月26日 06:32

チェンジリング

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麻痺してしまうとこうなります。
警部も本部長も市長も医者も凶悪犯も偽りの子も。
一番まずい、よくないことです。
狭い世界でわからなくなります。

そんな世界でも人間らしく生きる姿もあります。
でも、麻痺してしまうのも人間らしいことのひとつのように思います。
でも、この言葉をそういう行為に使ってはいけません。

翻って自分のことを考えます。
同じことをしている時があると気づき愕然とします。

静かに耳をすます時を持とう。
魂が答えてくれます。そうすれば人間らしくいられます。

【いもたつLife】

日時:2009年03月24日 07:05

読書のために

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気分転換は必要と、今回は本当に感じました。

御殿場のアウトレットで半日読書です。
雑踏の中で本を読んでいるのは、もしかしたら
自分だけだったかも。

自分的には何かすっきりしました。

帰り際の富士山のシルエットと金星(たぶん)が
とても綺麗でした。
こんな一日、良かったです。
ハートランドビールと雑踏の中での本読み、
満喫しました。

【いもたつLife】

日時:2009年03月22日 09:23

3月の治作

「お造り」
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駿河湾で今(春)が旬の「うちわえび」(ぺったん とも呼ばれているそうです)
焼津港で水揚げされました。
それに、とっても肉厚のヒラメ、
大トロに近い中トロ。

酒呑みにこのお造りは麻薬ものです。

うちわえびは、春の味が詰まっています。
ヒラメが口のなかで旨さを主張すること。
中トロは文句なし。

まだ序の口なのに、
酒が進みすぎて困ります。

「椀」
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泣かせます。

ヨモギの葛豆腐の椀なのですが、
泣かせます。

蕗にクチコ、山椒の香り。

これらを椀に閉じ込めます。
だから、蓋を開けた時の感激と
ひと口した時の感動があります。

一番好きな肴は何?
と聞かれれば、お造りと答えますが、
こっちの方が抜群のお造りよりも上かも。

「ここまでにします」
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あなたはどれが好きですか?
どこから手をつけますか?

8品目、春がテーマですが実質重視です。

ここまでを揃えてくれることに感謝です。
私を喜ばせてくれる意志がお店側にあふれていることが
現実になります。

お金で買ったものでしょ。とドライに語ることも出来るでしょう。
でもそうではないということが、食べて呑めばわかります。
酔っ払いの世迷言かもしれませんが。

この後も満喫したことも、付け加えておきます。

「番外編」
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「頬肉がうまいよ。眼肉がおつだよ」
大好きな三遊亭金馬の落語の一節ですが、
それ以上でした。

今までのキンメの中でも出色の新鮮さが。眼肉で味わえて、
頬肉とその周辺(といっても顔とえら全体)が甘辛い味付けに絡めまれて、
しゃぶりつく(いつものこと)おいしさです。

付け合せのごぼうがまた憎い。

ご馳走さまでした!

【いもたつLife】

日時:2009年03月21日 06:51

猫を抱いて象と泳ぐ

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体だけは大きくなったけれど、
子供の頃と精神的には変わっていない、ガキのままだ。
と感じることがよくあったのですが、それは間違いでした。

リトル・アリューヒョンは、触れ合った人を、その人たちと別れても、
自分のことのように大事にします。
思い入れの中でつくりだした世界と一緒に生きていました。

大人になって子供の頃と同じなのは、
自分にとって便利なところだけでした。
下らない。他愛がない。と妙に大人びて決めていたことは、
捨てていました。

リトル・アリューヒョンがミイラに送る手紙に対して、
手紙にまつわるすべての生活に、意味をもたせている様子。
インディラや壁の中のミイラとの対話。
かたくなに甘いものを食べない意志。
・・・・・。

これらは子供のときに私も持っていた大事なものでした。
どこが子供のころと変わっていないと言えるのでしょう。

この本を読んでいると、時折、夢に誘われていました。
素朴で純真な自分と対話できた本でした。

【いもたつLife】

日時:2009年03月19日 06:46

吹雪から快晴の小淵沢

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小淵沢に用事で来たのですが、
中央道を降りるあたりから雪で、降りたら吹雪でした。

2時間ほどで今度は快晴です。

“山の天気は変わりやすい”
なんて心でつぶやきますが、
さっきまでは吹雪がずっと続くと思い込んでいたんですね。

雪に慣れていないから、積もったらどうしよう。とか、
帰れるかな。とか、
要するに心配ごとです。それがずっと続くことを想定してしまっています。

今の状況が続くことなんてない!
なんて、生まれてから繰り返し経験しているのに。
何故でしょう。その方が生き残れるという本能からでしょうか?

【いもたつLife】

日時:2009年03月17日 07:00

ピグマリオン

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オードリー・へプバーンの「マイ・フェア・レディ」よりも、
イライザが変わってゆく様や背景や描写は「ピグマリオン」の方が、
私としてはしっくり来ました。(こっちはウェンディ・ヒラーという女優です)

もっともふたつの映画は狙いが違いますから、
それぞれで語られているのでしょう。

痛烈に英国を皮肉る様の描き方はおもしろく、新鮮でもあります。
ストーリー展開にも、恋愛関係の人間心理にもスリルがありました。

残念だったのが、
英語が堪能なら、この映画の醍醐味がもっと楽しめたのに。

日本語だけでなに不自由なく生きていける日本に、
どっぷりつかっている自分がわかります。

英国社会を斜にみているヒギンズ教授が、
一番、英国紳士から抜け出せないという構図も
そんな自分に重なりました。

【いもたつLife】

日時:2009年03月16日 05:49