いもたつLife
大列車強盗 1973米 バート・ケネディ

映画の歴史の流れの中で、
西部劇から刑事ものへとシフトして行ったという
見方ができます。
この映画はそのターニングポイントに位置します。
刑事もののきっかけとなった「ダーティーハリー」の
2年後の作品です。
西部劇のおもしろさが充分に出ているというのが、感想です。
ですから、西部劇という一時代が終焉を迎えたのは何故か?は、
くみとれませんでした。
ですがそこから、その時代を推測することもおもしろいことです。
総合力が必要ですが。
どうしても刑事ものと比べてしまうのですが、
人間味を西部劇には感じます。
今の日本にぜひ蘇ってもらいたい空気が溢れています。
パワーアップした西部劇が復活しても
おかしくないような気が,
なんとなく、けれど強く、気がします。
願望が多分に含まれていますが。
【いもたつLife】
砂の器

全く結びつかないはずのピースが、
思いもかけない糸で引き寄せられてゆく。
松本清張の巧みなおもしろさは、やはり秀逸です。
それとは別立てで、ハンセン病での日本の闇が
表現されていることを、こういうふうに映画として
残されていることは意義があります。
映画の場合には、その当時の時代背景が、映像で一目瞭然と記録されます。
その意味では、松本清張のおもしろさのひとつである、
日本の地方への旅が、当時の鉄道やクルマで実際に映像で観ることが
出来ることもこの映画を評価できます。
もうひとつ別立てで、
父と子の深い愛が第一に描かれていました。
「私は、何て幸せを感じることができないんだろう」
それを感じた作品です。
【いもたつLife】
緑園の天使

物語としてもおもしろかったし、
エリザベステイラーの一途さや無邪気さそして信じる心で、
まわりを幸せに導いて行く姿が印象的でした。
主人公が発達してゆく姿もこの映画のテーマです。
その背景にある家族像も見逃せません。
完璧な母親と、それぞれに個性がある子供達。
しかし、私としては、ごくごく普通の感覚の父親に素晴らしさを感じました。
すぐにお金のことを優先してしまう。
すぐに人を疑ってしまう。
だけど家族は可愛くて仕方がない。
自分のやったことを後悔し、
妻に強がりを言ったり、なぐさめられたり。
そのあたりにどこにもいる父親ですが、ひかれるものがありました。
自分に似ていたからかもしれません。
【いもたつLife】
マリーアントワネット

「マリーアントワネット」が大学祭で上映されたので、観賞しました。
観たい映画でしたので。
評判がわかれているようです。
ソフィア・コッポラは、確信犯です。
この映画はどうしても、マリーアントワネットでなくてはならない、
わけではありません。
ある程度誰もが知っているストーリー、としての題材であった。
のではないでしょうか?
本当の所は何を語りたいのかはわかりませんが、
観賞中ずっと、「錯覚」という言葉が頭から離れませんでした。
今自分が生きているのも、「錯覚の中」でしかなく、
それに気づかないだけ。
気づいてそこを破り抜けても、一回り大きい「錯覚」の輪の中に行くだけ。
映画は人それぞれ勝手に解釈がありますが、
マリーアントワネットとその背景を通して「生きること」を
考えました。
衣装や舞台が綺麗でそれを評価する人もいるでしょう。
私もヴェルサイユに行きたくなりました。
【いもたつLife】
ビッグウェンズデー

映画に写しだされるシーンはいつもドラマです。
生きる上では、平凡な日常の方が圧倒的に多いのですが。
実際の自分の人生にもあてはまります。
(結婚式と葬式だけが主役になれる、なんて言います)
この映画では、日常を感じさせながら、ドラマが描かれていました。
時とともに変わってゆくものと、変わらないもの。
人なんて年とともに変わってゆくもののひとつなのか、
自分は自分で変わらないものなのか。
自分の中には両方があって、それがわかっていると、
もっと豊かに生きることができるのかな?
そんなことを考えました。
【いもたつLife】
映画講座3

日本の古い映画のロケシーンは、懐かしいし、
歴史を知る・歴史観を裏付ける、貴重な財産でもあります。
昭和30年代の初め日本は、今とは違う国を思わせる程です。
今生きている世界は、すでに未来都市です。
先人に頭を下げなければと感じます。
そして、今の私より確実に大人が大人だったのでしょう。
そして、濃い人生を生きています。
そして、ユーモアもありです。
映画からは、たくさんのことがもらえます。
【いもたつLife】
映画講座2

アメリカ映画を語る上で、西部劇ははずせません。
西部劇の良否はおいておき、
影響力があったから、
人によってその存在は大きいものです。
アメリカ映画全盛を支えた大スターは、ほぼ全員なんらかの
西部劇に出演していることからも、西部劇の凄さが伺えます。
栄枯盛衰。
そんな西部劇も1960年頃から、上映がされなくなります。
しかし、違う形で表現されます。
60年後半から確立されていった刑事映画は、
西部劇のある一部の精神を引きついだ映画です。
そして、やはり現在大スターと言われる多くの人が、
何かしらの刑事映画に参加しているのも、
それを感じさせます。
はでなアクション化した刑事映画はすでに過渡期かもしれません。
【いもたつLife】
映画講座1

日本映画全盛の昭和30年代には、
「歌遥映画」というジャンルがあった。
即席でできた映画が多い感もあるけれど、
時代がつくった一分野でもあった。
時代を知るツールのひとつとしておもしろいし、
観ていて“ほのぼの”としてくるし、
なにか素直な時代を感じる。
顔ぶれは大御所ばかりだが、
可愛さが目立つ。
今が幸せだという勘違い。を感じるひとときだった。
【いもたつLife】
陽のあたる場所

自分を正当化してしまう人間の性が描かれていました。
「人は弱い」そこをスタートにしておかないと
いつのまにか、自分が自分でなくなります。
ささいなボタンの掛け違いが、大きなことを巻き起こすこと。
この物語ほどではないにしても、
日常ありがちな生活からでも起こりうる展開は、
怖さも感じました。
とても豊かな当時のアメリカでの、貧富の差や
宗教・考え方の問題、栽培についての見解・・・。
前面ではありませんが、それらも語られていました。
カメラワークも、長回しやアップを効果的に使っていますし、
微妙な表情もよく撮れています。
アメリカ映画全盛の凄さが実感できました。
【いもたつLife】
東京ミッドタウン 急

なんだかんだ言っても、
みて回るのが楽しいだけだけど、
ウロウロ飽きないでいる自分にびっくりです。
他のところでは、すぐに飽きてビール呑み始めてしまうのに。
アトラクションみたいに、
「楽しいだろ」と言われて(脅迫されて)
楽しいな ではない、楽しさ。
が気にいっています。
【いもたつLife】