芋日記
丸干し芋だけの干し場
暮れの30日は”餅つき”と相場が決まっていますから、
たいていの農家が28日か29日が、蒸かし納めです。
平干し芋は約一週間で乾きますが、
年末の二日間が大荒れの天気だったので、
今年は一月七日位まで干し上がりに掛かる
農家もありました。
そして、どこの干し場も平干し芋はからっぽ
になります。
丸干し芋を蒸かした農家の干し場には、
丸干し芋が残ります。
この丸干し芋もあと二週間はかかりそうです。
この隣に平干し芋がまた、並び始めます。
その、お正月明けに蒸かした平干し芋の方が
早く乾いてゆきます。
【芋日記】
2008年のほうふ
「あけましておめでとうございます」
「(専属モデルの恩恵で?)昨年中は
おいしいほしいもをたくさんたべました」
「ことしもも色々なほしいもをたのしみにしています」
「みなさんもたのしみにしてください」
【芋日記】
年末年始の丸干し芋
蒸け上がったばかりの丸干し芋用のさつま芋です。
干し芋作りは冬だけの仕事。冬は猫の手も欲しい。
とはいえ、干し芋農家もお正月休みはあります。
とはいえ、毎日干し芋が乾いてゆくので、
干し場が空く時でもあります。
そこで、お正月前には干し場がふさがっても良い、
干し上がりに時間がかかる、丸干し芋を作る農家が多くいます。
ちょうど最も寒い時季になることも理由のひとつです。
今年からの「今日のいもたつ」に半年間お付き合いくださり
本当にありがとうございました。
来年もこんな調子で続ける予定です。
よろしければまた訪れてください。
【芋日記】
干し場 3
干し場での仕事を「外回り」と言います。
皮むき等の部屋の中での仕事と違い、
寒い日は寒いので大変です。
今年も寒さが本格的になってきました。
外回りがつらい時季ですが、
干し芋はおいしく仕上がります。
【芋日記】
干し場 2
平干し芋が乾くまでには、だいたい一週間かかります。
それを見越して7日分の干し場を用意しておきます。
大きい干し芋農家では、簾(すだれ)1000枚分以上の
広大な干し場になります。
なかなか壮観です。
【芋日記】
干し場 1
雨よけのビニールハウス内に干し場を作り、
乾かすのが主流になっています。
(写真右奥のような感じです)
少数の農家では、今も露天で干しています。
露天の場合には、日が暮れると夜露対策のために
簾(すだれ)を重ねて覆いをします。
翌日の日の出とともに、干し場に広げます。
ハウスの場合その作業が省けるので、
どうしてもハウスが主流です。
仕上がり直前の干し芋は飴色に光ってきます。
その光かげんは露天の方が鮮やかです。
【芋日記】
続・干し芋の前に
干し柿が丸干し芋タイプなら、
切り干し大根は平干し芋タイプです。
こちらは、晴天が続いた場合、約一週間で乾きます。
干し芋を乾かす前に、切り干し大根。
干し芋を蒸かす前に、餅を蒸かしている農家。
干し芋作りがはじまると、てんやわんやになります。
嵐の前の静けさです。
【芋日記】
干し芋の前に
もう一押し寒さが進めば、干し芋作りが始まりのですが。
今年は雨が少ないので、干し柿は順調な仕上がりです。
干し柿は干し芋でいう丸干しタイプです。
丸干し芋と同じように、3週間から1ヶ月かかって
干し上がります。
干し柿は干し芋より気温には融通が利きますが、
晴天が、乾くための必要条件になります。
もちろん、より寒くより乾燥している方が好条件になります。
干し芋は気温、湿度、天気での乾燥条件で品質が結構変わります。
干し柿も同じです。(あまり詳しくないですが)
加工品ではありますが、「農産物だなぁ~」
と干し芋屋は思います。
【芋日記】
畑仕事
鍬を振っていました。
干し芋産地にいると、こういう光景をたまに見かけます。
「生計を立てるために農家をしている」
と農家の定義をすると、
このおばあさんは、もう農家ではありません。
「畑仕事をしていないと落ち着かない」
人それぞれですから、こういうおばあさんばかりではないですが、
割と聞く言葉です。
その姿には、
苦にしていない。ずっとこう生きてきた。淡々としている。
そんな感じがします。
自分が年老いた時、
毎日何をしているだろうか?
どんな気持ちで?
気にしないようにしているのか。
この時に備えて生きているのか。
深いテーマです。
【芋日記】
巨大松ボックリ
表面がささくれていて、松ボックリのような物体が、
畑からとれました。
スイカ位の大きさです。
実は、干し芋の原料芋です。
てっぺんは、つるの名残りです。
その太さは、それだけで、小さいさつま芋位の太さがあります。
実は、そんなにめずらしくありません。
数え切れないさつま芋が収穫される中には、
こういうのが育つこともあります。
逆に「えっ」と驚くほど小さいさつま芋もあります。
人間と同じです。
もちろん普通サイズが多いのですが、
一番多いサイズを普通、
と言うのですよね。
【芋日記】