芋日記
ミニミニ収穫祭
今年は、有機コシヒカリとさつま芋=品種いずみを
会社前で育てたのですが。
有機コシヒカリはすくすく大きくなる様子が、
目に見えてわかります。
分けつも、出穂も、米が熟してゆく様子も
観察できます。
それに比べて、さつま芋は地味でした。
植えた直後は、勢いよくつるが伸びて行きます。
楽しいのはここまで。
伸びきった後は、ずっと同じです。
秋になり枯れてゆくのが、気づかれたか気づかれないか。
そんな様子ですから、誰も
「いずみ(さつま芋)どうなったかなぁ~」
なんて言うスタッフは皆無。
つい先日一人のスタッフが、
「あれ、いつまでおいておくのですか?」
との発言があり、掘り起こしました。
予想どおり? 携帯電話くらいに育ったさつま芋が4本収穫できました。
さてどうしようかと考えています。
誰一人「欲しい」という声が出なかったので。
これを種芋にして、来年30倍以上にして見返してやろうと
心に誓っています。
【芋日記】
ほしいも準備
芋掘りが終わると、ほしいも加工の準備にとりかかります。
なにせ、一年のうち、ほしいも作りは約2ヵ月半~3ヶ月、
長くても4ヶ月、短ければ1ヶ月半です。
準備は主に3種類。
1、その間に使うものを、しまいこんである所から出してきて、使えるようにする。
2、作業場を整理する。
3、干し場をつくる。
写真は、干し場をつくる第一歩です。
雨よけのビニールハウスの点検・整備です。
普段は、原料芋を作っていた畑が干し場になります。
干し場を作る第一歩です。
干し場作りm含めて、準備が以外に時間と手間がかかります。
【芋日記】
芋運び
芋を掘った後、その原料芋を、
干し芋にするまでに保管する保管場所に運ぶのが一苦労。
一年の中でも大変な作業です。
畑で、袋かコンテナに入れて、持ち出します。
さつま芋は寒さに弱いために、
各農家ごとに保温対策を工夫しています。
昔は、環境が良い保管場所がなく、
畑に穴を掘って埋めていました。
この作業は大変です。埋める時だけではなく、
原料芋を持ち出す作業も大変でした。
しかし、せっかく作った原料芋が、
干し芋にならずに腐ってしまうことは農家の死活問題ですから、
保管には(今でも)非常に気を遣います 。
今でも種芋を穴で保管する農家があります。
一昨年の大寒波では、建屋の種芋が腐って、穴の種芋が無事だった。
という例もありました。
常識の想定を超えてしまうと、人工は無力ですが、
自然は対応してくれるのでしょう。
【芋日記】
原料芋も天日干し
収穫から干し芋にするまでに、
長ければ5ヶ月寝かすことになります。
ですから、さつま芋を腐らせないで保管することは
重要なことです。
その方法は農家によってまちまちです。
よ~く日光に当てる(原料芋も天日干し)方法もひとつです。
これは昔からのやり方です。
しかし、手間がかかるので今では、少数派です。
ということは、もっと楽な方法があるということです。
手間を省くと、短所もでてきます。この方法の良さが消えます。
しかし、それを補うことも他の方法でできます。
結局、おいしい干し芋をつくる一番重要なのは、
“心の強さ・深さ”が大事です。
【芋日記】
試し掘り
探偵のように、
定植してからの天候を受けて、
今年の芋の出来を推測し農家と話をする。
夏に干し芋農家に行った時の日課です。
実際に掘ってみると・・・。
予想していた程には、大きくなっていませんでした。
今年の猛暑からの推理ははずれたようです。
形やつる離れは良く、品質は良さそうです。
こちらは、予想どおり。
ただし、常に希望的観測がありますので(私は)、
どうなるかはまだ。
いよいよシーズンインです。
【芋日記】
芋つると草
かなり大きな農業の課題に除草があります。
この畑は、かなり雑草が増えてしまいました。
理由は、除草していないからです。
全くしていない訳ではなく、7月中旬までは頑張っていました。
約一ヶ月で”草ぼうぼう”です。
暑い夏に負けてサボってしまいました。
除草剤を使えばこうはなりませんが、
トンボが来るかはわかりません。
【芋日記】
ジュース?ケチャップ?
農家経営でネックになることのひとつに、
農繁期と農閑期をどうするか?
という問題があります。
農家に限らず季節商売の要素が強い企業は、
同じではありますが。
干し芋農家は秋から冬が、農繁期です。
農閑期の作業のひとつとして、
加工用トマトの栽培があります。
7月下旬~8月にかけて収穫されます。
毎日、熟した順にトマトを摘みます。
この作業の大変な点は、夏の暑さの中の作業
ということです。
熟したトマトを順々に摘まなければならないので、
涼しい日(時間)だけを選んで作業する、ということができません。
摘まれたトマトは、K社の加工場に運ばれます。
最終的には、
トマトジュースになるのか?
ケチャップになるのか?
だれの口に入るのか?
この畑にカンバンがありました。
「誰かが食べるので、犬の糞は持ち帰ってください」
【芋日記】
つるぼけ
「いずみ」です。
これも、事務所前で実験兼鑑賞用の栽培です。
ウィスキーの樽を半分に切り、土を入れた中に
苗を二本植えました。
「いずみ」は、干し芋用のさつま芋の原料芋です。
開いている空間に向かって、つるが、
どこまでも伸びてゆきそうな勢いがあります。
つるばかり伸びて、収穫する地下茎(さつま芋)が
大きくならないことを”つるぼけ”と言いますが、
その傾向が見られます。
ただ、いずみ自身がどこまでそれをするか。
とても興味深く観察しています。
広大な畑と違う環境でどうなるか?
とても楽しみです。
【芋日記】
違いがわかりますか?
さつま芋とともに過ごすことが多いので、
自然に詳しくなります。
さつま芋の品種が違えば、つるも違います。
写真は2種類のさつま芋が植わっています。
手前の畝は「安納芋」です。
奥の畝は「人参芋」です。
どこが違うかわかりますか?
【芋日記】
忠八さん
一年の1/3ほどを茨城で過ごしています。
お蔭さまで、茨城弁と栃木弁の区別がつくことを
密かな自慢としています。
しかしながら、忠八さんの話はいまだに1/3がわかりません。
(根っからの地元言葉の達人ということです)
忠八さんの特徴は「いつもにこにこ」です。
たぶん「にこにこ」がなければ1/2くらいに、わかる率が下がるでしょう。
ちなみに、こと干し芋に関しては、ほぼ100%わかります。
コミュニケーションに一番大事なのは「にこにこ」(思いやり)ですね。
そして、共通言語・体験はスムーズになります。
同級生との何十年ぶりの再会もそうですね。
追伸
写真は忠八さんが草取りをしているところです。
「にこにこ」が確認できなくて、すみません。
タツマHPのギフトページには、忠八さんの「にこにこ」が確認
できます。ご興味がある方はご参照を。
【芋日記】