酒呑みのひとりごと
田園に死す 1974日 寺山修二
日本だけに限らないかもしれませんが、
日本の田舎、貧困が残る村における閉塞感、
子が母に精神的に支配されても、子は結局のところ母を心の外には出せない、
外部環境でも、自分の中でも潜む閉塞感が表現されているような印象を持ちました。
まだ日本は豊かではないことを体感している世代では、
家長制度の名残が体に染み付いていて、心のどこかでこの映画で描かれる閉塞感を持っているのではないかと思いました。
主人公の男は、15歳と大人になってからの二人として登場します。
どちらも、女性に精神的に逆らえないように見えます。
これは、母から逃れられないのが主人公だからです。
翻って自分自身を鑑みると、私も心の奥に母親から束縛されていることを感じる時があります。
日常生活で、“これがそうだ”ということに気づくのではなく、
何か事件が起きた時の自分の心の動機を、深く考えた時に気づくのです。
非常に難しい表現の映画ですが、
主人公の心の中で起きていたことに近い心の動きが自分にあることには共感できました。
【酒呑みのひとりごと】
雪の白山比咩神社
菊姫の広大な貯酒場のすぐ近くに、
霊峰白山信仰の総本山「白山比咩神社」があります。
普段、礼拝することもない、不届き者ですから、
蔵見学の帰りに立ち寄りました。
銘酒菊姫の魂の酒『菊理媛』の名となった、
『菊理媛尊(くくりひめのみこと)』と、
『伊弉諾尊(いざなぎのみこと)』
『伊弉冉尊(いざなみのみこと)』が祀られている由緒正しい神社です。
雪の手取り川を望みながら、
雪の白山を見ながら、
この自然と、吉川町の日本最高の酒米と、
菊姫のみなさんが造る最高の日本酒を、
これからも大事に呑み、たくさんの人に味わって欲しいと思いました。
【酒呑みのひとりごと】
菊姫蔵見学
菊姫会総会の後は、毎年蔵見学します。
銘酒菊姫が何故できるか、一番重要なのは、
本物を造る気概です。
蔵を観るとそれがヒシヒシと伝わってきます。
単に酒を造るで終わらす、
それは、生き方だということも伝わってきます。
昨年の蔵見学から一年間、
自分は気概を持って仕事をしていたか?
優しく問いかけられる蔵見学です。
追伸
2/18は「雨水」でした。二十四節気更新しました。
ご興味がある方は、干し芋のタツマのトップページからどうぞ。
干し芋のタツマ
二十四節気「雨水」の直接ページはこちら
雨水
【酒呑みのひとりごと】
第10回菊姫会総会
全国の優良酒販店約300店で構成されている菊姫会、
銘酒菊姫の販売を通じて本物の日本酒を伝えるという主旨の会です。
タツマも優良かどうかは疑問ですが、
菊姫好きはどの酒販店にも負けないということで、
菊姫会の一員です。
設立10年目の今年は記念総会でした。
* 菊姫の造りの勉強
* 熟成酒の勉強
* 菊姫全製品の唎き酒
* 懇親会
* 総会
と中身が濃い二日間でした。
【酒呑みのひとりごと】
菊姫新商品 吟醸あらばしり(24BY新酒)
平成24年産から蔵出しされた新商品です。
様々なラインナップが並ぶ菊姫の中でも、
特異と言える新商品です。
まず、平成24年産新酒である事。
搾られて直ぐの蔵出し新酒は菊姫酒造では特異です。
もう一点、『あらばしり』を売りにする事、
これも特異です。
初蔵出しの吟醸あらばしりを早速試飲した感想は、
その特異な二点と、菊姫らしさを味える新境地を感じました。
第一印象のスッキリさは、今までにないテイストです。
でもここで終わらず、
羊の皮を被った狼の様に菊姫らしさが秘められています。
それは明らかで、
二杯目、三杯目、次々に進みました。
【酒呑みのひとりごと】
お正月に呑んだ菊姫
お正月は奮発してしまいます。
なんてたって吟醸酒を惜しげもなく呑めるのが、
お正月です。
菊姫大吟醸、by大吟醸、山廃吟醸原酒の“10by”と“13by”
8by加陽菊酒も呑みました。
純米酒は、山廃純米レギュラーと24by生原酒、鶴の里、特撰純米、先一杯
普通酒は、原酒とにごり酒ということで、
ひとり酒でも新年会でも菊姫三昧でした。
【酒呑みのひとりごと】
菊姫山廃純米生原酒24by新酒
毎年待ちに待っている、山廃純米生原酒(新酒)です。
山廃純米好きにはたまらない、冬だけの生原酒です。
(そう言いながら通年で飲んでいますが)
24byは、近年にないマイルドさです。
この傾向が24by全体かどうかは、生原酒だけではわかりませんが、
生原酒を飲むかぎり、まとまっているbyの印象があります。
マイルドという表現は、いつもの生原酒と比べてですから、
日本酒の中で、最も甘みも酸味も強く、荒々しさも当然あります。
あくまでもいつもと比べてマイルドです。
鮮烈さが抑えられている分、
複雑な様々な旨味を感じることができます。
この特長が半年後の呑切原酒でどう表現されるか、
早くも半年後が楽しみです。
【酒呑みのひとりごと】
平成24年度産新酒第一弾『にごり酒』
例年、12月1日がその年度の新酒の初蔵出しだったのが、
今年(平成24年度)は前倒しになりました。
酒販店からのリクエストだったようです。
毎年、新酒の『にごり酒』を楽しみに待つお客様がいます。
私もその一人ですが、この『にごり酒』が出て、
第二弾の『山廃純米生原酒』が蔵出しされると、
今年度も酒造りが盛り上がってきていることを感じますし、
12月、年の瀬を迎えたことも感じます。
【酒呑みのひとりごと】
鶴の里23by
10月1日に毎年蔵出しになる鶴の里です。
約一年の熟成という菊姫酒造の中では若い熟成での蔵出しです。
また醸造年度ごと(by)に味わえるのも特徴で、
23byは、黒ラベルです。
(左の赤ラベルは22by、右の青ラベルは21by)
第一印象は、歴代の鶴の里の中でも、フレッシュさがある、です。
旨みが詰まったフレッシュさというのが適切な表現です。
菊姫は総じて濃厚です。
濃厚とフレッシュさは相反すると一見思いますが、
そうではないことがわかります。
キレがあって濃醇なので、後まで旨みが残ります。
だからもっと正確に言うと、
キレとフレッシュさは口に含んだ時で、
その後は、若い熟成のマイルドさがあり、
その後は、ジワジワ美味しさが広がります。
今年の23by鶴の里も今後の熟成が楽しみな潜在力を感じます。
【酒呑みのひとりごと】
エビスクリーミィートップスタウト
カンバンに偽りなしのビールで、
味はともかくクリーミィーな泡が楽しめます。
ギネススタウトと、ギネススタウトドラフト、
エビス(定番)と、エビスクリーミィートップスタウト
が同じ関係です。
個人的にはギネススタウトとエビス(定番)が、
それぞれの片割れよりも断然好きな所も同じ関係に映ります。
サッポロがエビスブランドを大事にしていることも、
このビールも真剣に開発していることも感じますが、
このビールも含めて、エビス(定番)の呪縛から離れられないように、
定番以外のビールを飲む度に感じます。
このビールはじめ他のエビスシリーズも良い出来なのですが。
追伸
この感想はとっても個人的です。
【酒呑みのひとりごと】