銀河系 1967日 足立正生
自分は知っているが、他人は知らない自分。という印象でした。
そしてよくわからない。
時にシュールレアリスムも感じましたが違うようです。
主人公自身の目線のカメラ、わざと揺れるカメラ、
時折写す餓鬼の絵、カラーとモノクロの変化。
様々な手法がとられています。
実験的な映画でもあったのでしょう。
【銀幕倶楽部の落ちこぼれ】
自分は知っているが、他人は知らない自分。という印象でした。
そしてよくわからない。
時にシュールレアリスムも感じましたが違うようです。
主人公自身の目線のカメラ、わざと揺れるカメラ、
時折写す餓鬼の絵、カラーとモノクロの変化。
様々な手法がとられています。
実験的な映画でもあったのでしょう。
【銀幕倶楽部の落ちこぼれ】
ドキュメンタリーかと錯覚するリアルな映像は、
特に終盤、市民が蜂起する所は圧巻です。
映画のほとんどは独立開放運動の主導者を映し、
倒れる様です。
この戦士達がアルジェリアの独立を進めたのは
間違いないのですが、英雄としては描かれていません。
2年後何故か市民が堰を切った時から独立への道が開かれます。
歴史の中に放り込まれた2時間でした。
ヴェネチアでグランプリが決まった時、
参加していたフランスの映画人達が帰国してしまったそうです。
しかし、この映画はフランスの植民地政策だけを撮った映画ではありません。
植民地支配の終焉を歴史に忠実にとどめた作品です。
人が残した真実を記録した映画です。
【銀幕倶楽部の落ちこぼれ】
理想では食べられない、でも何故か自分は大丈夫だと思い
それを追います。けれど、
音楽で身を立てることができるなんてほんの一握りです。
クリアしなければならないたくさんの障害を越えるのには、
プロになれる音楽センスだけではダメでしょう。
この楽団も、必要な音楽の才能という必要条件も、
マネジメントという十分条件も欠けていました。けれど、
成功とまでは行かなくても、身を立てるまでは行かなくても、
何とか食べて行かれるまでになれたのは、何のことはありませんでした。
音楽を聴かせたいという想いを楽団全員が心から心にしみる体験をしたからでした。
人が集まり、ひとつのものを愛することができることの貴さを、
様々なオーケストラが奏でながら描かれた良い映画でした。
【銀幕倶楽部の落ちこぼれ】
怖い映画でした。
マトリックスのように自分は自分なのか。
それよりも、
切ない映画でした。
人は人のために科学を進歩させること、
クローン、鉄腕アトム、コンピューター・・・
その行きつく結果は。
それらが、人に近づいた時に悲劇が起こります。
遺伝子組換え食品を作って、人類は食料難から解放されると、
アナウンスして、
何十年かのことはお構いなし。
この構図が近未来で描かれます。
それがもっと巧妙になって。
この巧妙になる結果を目の当たりに匂わせる所に、
私はこのSFの旨さを感じました。
【銀幕倶楽部の落ちこぼれ】
人にはデビルが宿っています。
それを御することができるかどうか?
もし人並みにできているとしたら、
生まれてから育ててくれた親や多くの人たちに
「ありがとう」を言わなくてはなりません。
”人らしい人”にしてくれたからです。
環境は人を変えます。
少年法も環境です。たくさんの不幸を生んでいる
この環境に問題を投げかけています。
確かに14歳は大人ではありません。
だけど環境の下で育ちます。
生きるための条件は何か。を
検証し知らせなければなりません。
【銀幕倶楽部の落ちこぼれ】
お決まりのストーリーで、
正義の味方の二人は格好良いと三枚目コンビで、
ヒロインは美人だし、良いんじゃないですか?
美人のヒロインを観ているのが楽しかったです。
これくらいの物の壊れ方と人の死に方なら
(結構派手なシーンあり)
観ていられます。
【銀幕倶楽部の落ちこぼれ】
茨城と静岡の自宅の往復が多いけれど、
自宅に帰れる日は心が躍ります。
少年はどれほど嬉しかったことでしょう。
無邪気にまで見える少年兵は純真で、目的を遠まわしにしてしまいます。
時間が全くないのに。
けれど大事なものを得ます。それは観客に見せたい体験でした。
負傷兵と出会いその夫婦、
見たくなかったもう一人の妻、けれどそれを責めない義父、
そしてかけがけのない少女との出会い。
ようやく帰郷ができ一瞬母と会えます。
そして別れ。
もう会えないとふたりとも覚悟して別れます。
戦争は誰もやりたくない!
チャンスがたくさんある今の自分が、
時間を大事にしていない贅沢を、
責めてしまいそうです。
【銀幕倶楽部の落ちこぼれ】
命を張って街を街の人々を守ることの価値は?
「七人の侍」で言及されたテーマです。
この映画はそこまでは語りませんが、
街の人はやっぱり勝手でした。
その象徴がアリーでしょうか?
ただ、そこから逃れられないその場所は、
自分が選んだのか?運命で居合わせたのか?
これは、いつもどこでもだれも考えることです。
決して若くない主人公たち、悪役たちが、格好良いのは
二重丸でした。
【銀幕倶楽部の落ちこぼれ】
台詞を抑えて、映像と人物の表情と音楽で、
話が進みます。
ただ展開が行きすぎた感があり、
つくり手の思惑と受け手の期待にすれ違いがあります。
子供とはいえ、主人公をだます動機がわかりません。
けれど発想はおもしろいですね。
老いたローレン・バコールを複雑な気持ちでみました。
堂々としていて尊敬します。
逆に美しいニコール・キッドマンがいました。
恥ずかしながら、この女優の名前は知っていましたが、
まじまじ見るのが初めてで。(観る映画が偏っているのかな)
とても綺麗ですね。
【銀幕倶楽部の落ちこぼれ】
嘱託殺人が情状になることは、
深く深く考えてしまいます。
ただこの映画は、それを主にしながら、
日本の司法の機能を説いています。
これは、私たちがかなり大事にしなければならないことで、
この物語の警察側、検事側、裁判所側は、一側面であるのでしょうけれど、
こういう現場もありえることをひとつ示しています。
司法が機能していることは、この国が大人であるかの重要な指標です。
【銀幕倶楽部の落ちこぼれ】