道 1954伊 フェデリコ・フェリーニ
身勝手な男と尽くす女、どこにでもある展開ですが、
奥が深い話です。
男は最後、自分の責任で女が死んだことを知ります。
その前に一人の男を危めています。
自分が何をしたかなんてわかっています。塞いでいるだけです。
だけど女に対しては、幸せになっているという淡い期待があったのでしょう。
生きていると人間“楽にしてくれ!”
といって逃げ出してしますことがあります。
でもこの男の場合も、その先には自分を崩す現実だけでした。
男は強がりでした。この姿はとても切なく、思い当たる節があります。
強い愛があったこともわかります。
だけどすべて過去です。
フェリーニ監督は、男が落ちた所で終わりを告げます。
これからも生きなければならない男がどうなるかが誰にもわからないで、
終わりです。
でも男の心には何かが宿ります。
映画の中の男のこれからなんてどうでも良い。
このラストを観て、私は力を与えられました。
【いもたつLife】