2010年05月
クロッシング 2008韓 キム・テギュン
病気の妻を救えず、かけがえのない息子を救うことがかなわなかった父は、
一生自責から免れず、なぜ自分だけ生きているのかを背負って行くでしょう。
けれどこの映画を観たものは、世界(北朝鮮)がこんな状況だから、
ということを世界の一人として自分に問います。
世界が人々が安心して暮らせるようになって欲しい。
それを願わずにはいられませんでした。
推測ですが、北朝鮮の内情がとてもリアルに描かれていたと思います。
この映画を造る際に、かなり検討し、丁寧に再現されたのでしょう。
そこをとっても貴重な作品です。
【銀幕倶楽部の落ちこぼれ】
映画講座 2010年春2回目
「あの頃君は若かった!」をテーマに、
24の映画をダイジェストで、
小澤さんの解説つきでの2時間でした。
27名の主演俳優の若かりし頃、デビュー当時の映画のワンシーンは、
面影はあるものの、イメージとはだいぶ違う人もいました。
そんないイメージが変わらない人もいました。
まったく知らない人もいました。
小澤さんが10年以上かけて収集した結果なので、
貴重なフィルムも沢山あり、今回も満足?勉強?
になりました。
【いもたつLife】
埋れた青春 54仏 ジュリアン・デュヴィヴィエ
男女の四角関係で起きた殺人事件が舞台ですが、
18年前の回想として描きます。
それを若き主人公が追うことで、
フランスの司法と社会のことなかれ主義を、
身近な家庭や学校でも反映させてあぶりだしています。
重層的な構成になっています。
美しい妹役のエレオノラ・ロッシ・ドラゴに眼が行きがちですが、
他の俳優陣も持ち味を発揮しています。
若き主人公の叫びに共感しながらも、
都合が悪いことをこの場合は恩赦という形で収める世の中、
人の弱さにつけこむ人の残酷さに嫌悪を感じながらも、
その一員であることも認識しないではいられませんでした。
【銀幕倶楽部の落ちこぼれ】
ほしいものさつま芋の苗の定食:マルチ
畝(うね)にマルチを張ります。
マルチにはこの用に黒のビニール、透明のビニール、
紙などがあります。
見てのとおり、これだと畝が暖かくなります。
けれどもっと期待しているのは、除草対策です。
他には、苗がある文だけ植えることができる点です。
マルチ出ない場合は、すぐ植える分だけしか畝を立てません。
立てておくわけにはいかないからです。
【芋日記】
逢びき 1945英 デビッド・リーン
恋に落ちた二人、特に女性の気持ちが、
86分に見事にまとめられています。
上品な作品です。
一見は不倫ですが、不倫という状況設定であって、
人の心のありようや、生きていく中のはかなさを、
また、おもいのままいかない社会を描写するために、
設定された不倫です。
だから題名は、邦題の「逢びき」よりも原題の
「Brief Encounter」の方がしっくりきます。
別れを邪魔するおせっかいおばさんの演出も良いし、
ラストの夫の憎い台詞と仕草は、
なかなかできないけれど、こうありたい、
妻を本当に愛している姿でした。
観ているときよりも見終って少し時間が経つと、
良い映画だったと感じる作品です。
【銀幕倶楽部の落ちこぼれ】
アサヒ・ザ・マスター
ドイツビールとエビスビールばかり飲んでいるので、
違うビールを久々に飲みました。
確かにピルスナータイプです。
だれにも好まれる味でしょう。
主張はあるけど控えめ。私の感想では。
とにかくアサヒが「ビール」を造ってくれたのが
嬉しいです。
【酒呑みのひとりごと】
腰抜け二挺拳銃 1948米 ノーマン・Z・アクロード
キートンやチャップリンの孤高の存在がいての喜劇
とは違う、チームでつくった喜劇という感じです。
主役ボブ・ホープに加えて、ジェーン・ラッセルという色気も加わっています。
また、キートンらの精神は引き継がれていますし、
名探偵コナンをはじめ多くの元ネタになっています。
古い映画フリークを自称しますが、好きだからだけでなく
新鮮さや意気込みや感動を、古い映画から受けるのは
私だけではないのではないでしょうか?
余談ですが、「腰抜け二刀流 1950日 並木鏡太郎」
というこの映画の焼き直しが昨日まで神保町でやっていました。
行きたかったなあ。
【銀幕倶楽部の落ちこぼれ】
ボロを着た王様 村崎太郎
部落民の差別は何も変わっていない。
差別している加害者がそれを意識していない。
させられていない。
そして臭い物の蓋をあけようとしない。
差別はしている方が意識しているかは問題ではありません。
人間の本質、被差別側にはまわりたくない。だから・・・。
著者もさいさん語っていますが、なかなか書けない問題です。
こういうことは目を凝らさなくては、
耳を傾けなければ、ますますわからなくなっています。
【いもたつLife】
木曜組曲 2001日 篠原哲雄
密室に近いミステリー劇で、
その謎とスリルを味わう映画なのですが、
いまいち緊張感と、?マークが結構多い進行が気になりました。
が、
この映画は女優陣を楽しむ映画でしょうから、
そのへんは多めにみて楽しめば良いのでしょう。
しかし、このころの映画をあまり観たことがなく、
女優さんが誰かがわからず、浅丘ルリ子さん以外、
見たことがあるようなないような。
映画は現代劇の場合、その時代の空気を伝えます。
2000年初頭の空気はやっぱり今と違うし、
よく観る古い映画の魅力も改めて感じることもできました。
【銀幕倶楽部の落ちこぼれ】
自然農の茶摘み
福岡正信さんが提唱した自然農を
かなり忠実に実践している知り合いのお茶摘みを手伝いました。
住まいは静岡の市街地から1時間ほど山に入ったところですが、
お茶畑はさらに10km奥に入った村の、しかも
その村で一番高い位置のにある畑です。
数時間のお手伝いですが、夏日なのに涼しい風と、
鳥たちの声を聞きながらの心地よい農作業でした。
【いもたつLife】