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【SPAC演劇】アンティゴネ 宮城聡 演出
二度観ることが出来ました。
観客一人一人にとっての、身近なもしくはもう名も知らぬ先祖が、その観客のために、霊界からあの舞台を通して人と成り、「アンティゴネ」を上演してくれている、その気持ちが高ぶったというのが、二度目の一番の印象です。
舞台は霊界との境で、僧により多くの霊が招かれます。
僧から何かしらのアイテム、例えばカツラ、例えば剣に見立てた杖を受け取ると、登場人物になり、私達の前に姿を表します。
その他の霊も舞台上にいて、見ることはできますが、実は合唱だけというのが、この観劇の嗜みです。
そして何を語りかけてきているかというと、それは辛辣な現代の現実です。
危うさを増すばかりの世界。主要国の為政者が民のためを謳っているとしながら、自国をいかに優位にすることが真の目的で、力の鼓舞をクレオン王の主張で語ります。
それに対峙した行動を取ったのがアンティゴネで、それを擁護するハイモン、でも二人は自害に終わります。
アンティゴネの行為を民は支持します。けれど決してその気持ちを王の前どころか口に出すのも憚れているのです。
そして擁護したハイモン、王の大事な息子でありながら、だからこそ彼しか王の過ちを正すことができないから、彼は立ち上がり、精一杯アンティゴネの心を伝えるのですが、伝わることは適わなく終わります。
こんなことを現実世界に起こしてはならない。という強いメッセージです。
では我々は何をすれば良いのか?
劇中何度も挟まれる、死者=我々の先祖を弔う心というのがポイントです。
劇では、クレオンの主張は人の法と言います。それに対してアンティゴネが取った行動は、神々の心がもたらしたと言います。
神々の心とは人に本来備わっている純な心で、そこから湧きあがることを肯定し行動することを促します。
黒が基調な舞台、しかも水が張られています。畏怖の念を抱かせる中、雰囲気も厳粛です。でもこの世とあの世の境に現れた先祖は、決してこちらを怯えさせることなく語りかけてくれる、そんな演劇でした。