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乾かない、とほほ
日本海側の冬のお天気を思わせる ここひと月です。
昨日も夕方から雪、強い風が夜中中吹いていました。
(ほしいものビニールハウスが飛ばされないかと心配)
「ほしいもを作るな」とお天道様に言われているようです。
もう少しで今シーズンの加工終了で足踏みの農家が何件も、
そして大幅に遅れて、春の作業に取り掛かれない農家も。
気候が変わって来ているのを感じることが多いこのごろですが、
果たして?
今年だけの異常なら良いのですが。
すべては宇宙の采配 木村秋則」
この手の本を出版するのはなかなか勇気がいることです。
著者の農業功績が広まり、無条件で応援してくれる人たちが、
支えてくれるようになったから出せたのかも知れない、
なんて考えながら読みました。
私自身は、これらの不思議なことは、
信じるし信じないというスタンスです。
神さまと同じで、信じることにより、
自分の戒めになれば良いと思っているし、
妄信しなければ不健康でないと考えています。
著者の自論の
「目に見えていることだけ見ていても、本当のこと、真実はわからないのです」
とても共感というよりも、深くわかりたい言葉です。
有機農業で「ほしいも」を作る者として、
本当に人のためになる「さつま芋」を作るためには、
表向きの無農薬などを考えるよりも、
追求する根本をもっと考えるのが先決で、
唯一の道だと教えられます。
カティンの森 2007波 アンジェイ・ワイダ
ドイツとソ連に蝕まれたポーランドの戦中から戦後、
カティンの森を軸に、軍よりも一般市民の目から描かれます。
主は両国の占領下の戦中ではなく、平和が訪れた戦後です。
平和が訪れていたはずの、自由だと、開放された戦後には、
ポーランドの人々はどうやって生きてゆかなければならなかったかです。
戦中の生存の危機から脱した後は、
もうひとつの生存、
精神・人としての誇りの生存の危機が待ち構えていました。
ワイダ監督が世界にみせたい戦中戦後のポーランドを、
軍人の家族を通しての表現は、登場人物が多種に渡り、
少々わかりづらかったのは正直なところですが、
それぞれの立場からの表情や態度、重い台詞からの問いかけで、
表面の人間関係をわからせることを優先させなくても、
語らなければならない切実感を強く覚えました。
ひとりひとりの日本人が今、自由をどれだけ感じているのかは、
それぞれの感覚ですが、これは過去の莫大な遺産であることを、
改めて知ります。そして、それは守らなければ、
守ろうという自覚がなければ消えてしまうものだということも、
ワイダ監督は示唆しているようでした。
長谷川等伯展
やっぱり行かなければなんにもわかりませんね。
天才はいるものだと痛感。
人間業ではない作品が何点もありました。
「松林図屏風」は日本人であれば誰もが誇らしくなるのではないでしょうか?
そして、日本人でなくてもきっと引き込まれるでしょう。
仏涅槃図もよくぞ成し遂げた作品です。
個人的には、千利休がよかったですね。
あとは虎と猿。
混んでいるのを覚悟で行ったのですが、
本当に覚悟で行った方が良いです。
でも観て本当に良かったです。
フーデックス2010
食を扱う者としては、このイベントははずせません。
普段 浦島太郎しているので、
1、 世の中を知るのと、
2、 仕事にかかわる新ネタ探し、
3、 仕事にかかわる問題解決、
この3点のヒントがあります。
それと毎年のトレンドの変化と、個々の業界の勢いの変化も
感じられます。
半日でへとへとになりますが。
女は二度生まれる 1961日 川島雄三
生まれてから、身近に接する環境の中にしかいなければ、
その環境は自分をつくる全てで、良いも悪いもなにも、
他の環境があることすら想像できません。
生存できるのにあえて、そこを飛び出す必要はありません。
隣の芝生が青く見えるのは、
視ることができるようになってからの話です。
この物語の主人公は、
自分が生きて来たことに始めて疑問を持つことができた。
その時点で終了しています。
傍からみれば可笑しな生き様とわかることも、
当人はそんな感覚はありません。
だけど自分に違和感を覚えました。
ただ、それが果たして幸せにつながるかと言えば
別の話です。
なんだ、全く今まで生きてきた自分と同じではないか!
とても根源的なことを描いている作品です。
氾濫 1959日 増村保造
苦笑いするしかない映画です。
こうも欲望全開なんてことはない。
自分だけは違う、そんなことはないよ。と言われているようです。
金、地位、名誉に群がる輩たち、性を媒介にして自分の欲望を満たそうとする。
設定は公開当時とリンクしている高度成長期です。
高度成長期は引き金でしかない。
だから、欲望の氾濫は古来からあったことでしょう。
(人間の欲望を増幅させてから引き金を引かせたという感じ)
しかし、誰もが大鉈を振るうかのごとくの欲望処理ができてしまうのは、
この頃からのように感じます。
そして、40年たちました。
私たちの精神は大人になっているでしょうか?
処刑の島 1966日 篠田正浩
1966年は高度経済成長の真っ只中でした。
戦前から戦後を経てのゆがみや負を描くこの作品は、
どうとらえられたのでしょうか?
日の丸やリンカーンの肖像画の前で繰り広げられるシーンは、
影が強調されていました。
為政者はみせたくないものを、みえないところに追いやります。
個人もみたくないことを、意識しないようにしてゆきます。
だから、みせるという行為がおこり、
そこで選択する機会が訪れます。
自分の意識の「きれいごとだけで良いよ」
と言う声に向かう力は、こういう映画から貰うことができます。
風船 1956日 川島雄三
豊かになった日本が、崩れようとしている感がある、今を
予言しているような映画です。
金、愛、大人の振る舞い、子の成長と夫婦が重ねた年月、
登場人物たちが自然体で表現してくれます。
男優二人も良いですが、女優4名の役柄としてにじみ出る個性が、
自然で考えさせる内容の物語に誘ってくれます。
川島雄三監督作品は4本目の鑑賞ですが、
喜劇、時代をかけての人間描写、男と女の生き様、
今回のような都会的センスが入った人模様とどれも素晴らしく、
もっともっと観ていきたい監督のひとりです。
八ヶ岳フロンティアビール・タッチダウン アルト
酒の例に漏れず、ビールもたくさんのタイプがあります。
ドイツデュッセルドルフのアルトビアは、その数あるビールの中でも、
かなり好みのビールです。
そこで、今回のアルトビア。
率直に言って、デュッセルドルフのアルトのテイストを残しながら、
日本人好みにしたな。という印象です。
そういう意味でとても日本的なアルトビアでした。