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ブログ 今日のいもたつ

市民ケーン 1941米 オーソン・ウェルズ

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市民の定義を定めることから、
この映画の鑑賞が始まります。

自分は凡人としての一市民だから、
市民です。ところが・・・。
を感じさせ、そこの物語の深さが(アメリカの当時の状況)、
この映画の評価のひとつになっていることがわかります。

この映画は他にも、脚本もカメラワークも大胆な構成も、
オーソン・ウェルズが当時25歳という現実も、
多くの評価対象が確かにありました。

けれど、市民を皮肉るような全体を制している空気が、
私としてはこの映画の魅力を感じました。

「薔薇のつぼみ」は微妙です。
見解が幅広いでしょう。
表向きもぼかされている上、
どうしても性的な、踏み込んだ理も考えてしまいます。

このあたりの妙が、これ以外にもちりばめられていることが、
金字塔としての評価を得ているこの映画の側面なのでしょう。

【銀幕倶楽部の落ちこぼれ】

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ハリケーン 1937米 ジョン・フォード

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人には心があります。
これは身に付けたものではありません。

文明や法という言葉が台詞で、何度も出てきます。
それらとその価値観は、人が決めて身に付けたものです。

この物語は、脇役の総督が、それらの人としての
本来の心を取り戻す物語でもあります。

それを注目してしまうのは、
総督をみていて憤るのに、私が総督のように振舞うことがあることを、
示してくれているからです。

他の見所も満載です。
ハリケーンの壮絶な、年代を考えるとありえないほどの、
凄さと、リアルさ。
人種問題と植民地の現実の是非。
前述に関係ありますが、「法そのもの」そして、
法とは誰のため、何のためという問いかけ。
そして家族のもとへ、何が何でも帰る男。

演出も◎です。
初期部分の島や、前半の海と、
ハリケーン前後の海と島の様子も。

個人的に反省を促す、プラス
映画を楽しむとしてもおもしろい作品でした。

【銀幕倶楽部の落ちこぼれ】

日時: |

山河遥かなり 1947米 フレッド・ジンネマン

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戦争の傷跡が、個々の子供に植え付けられている、
悲しく、深い傷が、冒頭でとつとつと語られているところから
物語がはじまります。

今までに感じることができなかった、気づかなかった戦争の影響を
目の当たりにされます。
それだけに、ラストは感動を呼ぶのですが。

アメリカが良く描かれすぎていると、
へそ曲がりにも感じてしまいますが、
当時のアメリカの自負がわかります。

時折映し出されるガレキとともに、まだ、この少年の年なら、
生きていても良いほど、大戦は近い過去だったことを改めて想いました。

【銀幕倶楽部の落ちこぼれ】

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レンブラント 描かれた人生 1936英 アレクサンダー・コルダ

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自分の絵は、世界に影響をするとわかっていないはずですが、
そんな予感があったとしか説明のしようがありません。
それほど、絵に執着しています。

だけど、寂しくて、人恋しくて。

この脚本はどこまでが真実に近いかは誰もわかりませんが、
レンブラントの人となりを感じます。
時間が経って、本当の姿が(タイムマシンなどで)わかるまで、
作品から探るこの人となりは、確立されたひとつの描き方とつながります。

この映画が良い出来だと感じる点はまだあります。
成功するしないは別として、人生を登るときの圧倒さではなく、
下り坂からスタートしたこの映画は、
誰もが迷う人生の後半を先取りして示してくれています。特に内面を。

この映画に影響されて、偉大な画家の映画が造られたのもわかります。
当時の社会とそのかかわりを丁寧にみせてくれています。
「モンパルナスの灯」もそういえば、社会とのかかわりに
重きをおいていたことを思い出しました。

古い映画をさぐると、その原点に触れる偶然があります。
それもすばらしい出会いです。

【銀幕倶楽部の落ちこぼれ】

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海の沈黙 2004仏/白 ピエール・ブートロン

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人は誰も誇りを持っています。
その尊厳を認めること。
仇敵の間でそれを認め合います。

物語には何もない抵抗があります。
大きな逆らえない中にいる将校(ただ立場は占領しているだけ)は、
あなた達を精一杯愛します。を続けます。
自分ができる範囲でしかないことを、わかり、悔やみながら。

心の琴線に“訴えかけてくれる”作品でした。

ラストに花を置くシーンがありました。
上手く行かないことを、力で、順序を追わず、
やってはいけない象徴なのですが、
これは、やってはいけないことを、
乗り越えて、やったのでしょう。

確信はないですが、
個人的には、ジャンヌが将校の意図をわかったことを
信じるしかありません。
けれど確信を持ちます。
どんな状況になろうとも、
「ゆるぎなさ」を将校とジャンヌが得たことを。

沈黙や静とは。
その強さや意味を語れることをできれば、
彼らは、生きてゆく意義をつかめたのではないでしょうか?

とても意義ある時間=こういうことを考える時間を
を過しました。

【銀幕倶楽部の落ちこぼれ】

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スパイダーマン 2002米 サム・ライミ

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安心するために観る映画に映りました。
物語の展開が、「やっぱりこうでなくちゃ」という感じですね。

西部劇 水戸黄門説 を自論としているのですが、
これもその路線かな。

だから映画がどうのこうのというよりも
観たい人がみて楽しめたのかというのがポイントだし、
そこがどうかなって気になっていました。

【銀幕倶楽部の落ちこぼれ】

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ベニスに死す 1971伊・仏 ルキノ・ヴィスコンティ

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映像でほとんどを語る映画です。
表情、動き、構図、景色、そして音楽。
「美」や「醜さ」や人の「苦」は何かを考える意図も
あるのでしょうけれど、
この映像を観てただただ感じるだけで良いような感覚で観ていました。

ついつい、意図を考えがちなのですが、
ただただ、鑑賞するそんな映画でした。

でもそこには、むなしさやはかなさを強く感じる内容です。
この物語の設定は奇異かもしれませんが、
時代やその社会や風習が違うだけです。

人が生きることは苦であることを前提にすると、
楽しめることは多いものです。

【銀幕倶楽部の落ちこぼれ】

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勝間和代現象を読み解く 日垣隆

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モハメド・アリの姿が、読書中想像されてしかたありませんでした。
遠巻きにして急所を刺す!

世間知らずなので、
勝間さんのことをあまり知りませんが、
すごいキャリアとカリスマ性があることがわかります。
それとちょっと人間臭さもあるのでしょう。

日垣さんはフラットにクールに、
時折熱く、大人の感覚を持った人だと思っています。
その日垣さんの茶目っ気を感じる一冊でした。

【いもたつLife】

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2010年1月の治作

あけましておめでとうございます。
今年もおいしいもの、本物の味をよろしくお願い致します。
でスタートしました。

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「柚子の中のお正月」
新春、謹賀新年を1品目で、料理で挨拶してくれます。
黒豆、酢漬けの大根とイクラ、子持ち昆布、ナマコ、チョロギです。
お腹が益々空いてきます。

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「お雑煮」
京のお雑煮です。
またしても、明けましておめでとう。です。
京野菜で春野菜、上品な出汁、
家のお雑煮とはちょっと違います。
でも家のお雑煮の良さも感じさせてくれるお雑煮でした。
熱々だったことも付け加えておきます。

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「腐乳ご飯」
蛤と和えた腐乳ともち米は小腹を喜ばせます。
これで終わりなの!と小腹に怒られます。
お替りください!とおもわず叫びました。
(もらいませんでしたが、次がひかえていますから)
山椒がこれほどありがたいと感じるのは、
この料理以外はうなぎでしょう。

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「お造り」
酒=菊姫は最初から、正確にはここに来る前から呑んでいるのですが、
お造りがでてくると俄然意識します。
最高のお造りと菊姫=今日は鶴の里=は決定的な相性です。
ちなみに、
赤いか、平貝、ヒラメ、中トロでした。
どれも甲乙つげがたいのですが、敢えて軍配は、
赤いかを制してヒラメの縁側でした。

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「春菊と蓮根の和え物、カマスの寿司、つぶ貝、タラの白子」
酒呑みにはなんてったってタラの白子です。
だけど春菊と蓮根はこの倍は食べたい!
カマス寿司を食べると変な寿司屋さんに行けなくなります。
つぶ貝は酒の友ですよね。

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「ゴマ豆腐」
これがなきゃ始まらないの治作の顔です。
現二代目も素晴らしいです。
そして、このゴマ豆腐は先代との指標になっています。
治作の原点です。

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「焼き物」
甘鯛とムツを注文しました。
甘鯛とは格闘です。頬肉がうまいよ、眼肉がオツだよのノリで、
皮がまたまたこれならではの食感と美味しさです、
ムツの煮付け、これとも格闘できました。
煮物との格闘はまた違う楽しさと美味しさがあります。
満足とともに、程よい疲れもでました。
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「えび芋饅頭」
胡椒の香りが蓋を開けた途端主張します。
でもえび芋も主張します。
胡椒は、ここでは使っています。
使い分けの妙を感じます。
いつまでもサクッとした衣が嬉しかった一品です。

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「へしこ茶漬け」
醗酵食品の恩恵を受けた気分です。
それを昇華させているのが腕です。
でも基本は微生物の恩恵です。
自分の腕を自慢しない日本料理人の気質が漂う、
私も酔いに漂いながら味わいました。

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「花豆のお汁粉」
ポカポカに温まるデザートを頂きました。

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「お汁粉」
正々堂々の硬派なお汁粉です。
焼いた餅と小豆の旨さは、
甘いものを求めていた先人と
子供の頃の自分が重なりました。

今日も堪能しました。ご馳走さまでした!

【いもたつLife】

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にっぽん泥棒物語 1965日 山本薩夫

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これはおもしろい!
コミカルな展開から
シリアスでかつコメディな法廷劇に展開します。

前半から中盤にかけての楽しさと人情あふれる感じが、
松川事件を扱う重たい風刺を再現しながらも、
法廷につなげています。

一風変わった裁判シーンは、涙あり、笑いあり、
日本の犯罪の負の表現ありと、
今までの裁判シーンとは違った感動となりました。

新年早々ながら、
今年のベスト3には入るのではないかという位の作品でした。

ちなみに、山本監督は1961に松川事件の映画も撮っています。
こっちも是非観なくては。

【銀幕倶楽部の落ちこぼれ】

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