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アラン 1934英 ロバート・J・フラハティ
アイルランドの西に位置するアラン島の人々の
ドキュメンタリー映画です。
島はほとんどが岩、波が強く断崖を打ち付けけています。
その波は漁を常に拒みますが、漁は大事な生きる糧です。
もう一つの生きる糧、主食のジャガイモを作るためには、
まず、畑を作る。のではなく、土を作ることから始まります。
岩を砕きその上に海藻をのせて、貴重な土を混ぜて増やします。
途方もない様を感じます。
そんなシーンをただただ映します。
ここでは生きるために生きます。
アラン島に住むにはそうとうの苦労があります。
ただ、そこで生きる様は崇高な美しさがあります。
ただ、こんな発言は、アラン島の人たちにとっては、
全く意味のない言葉です。
元禄 忠臣蔵 後編 1942日 溝口健二
前後篇ともに丁寧に造られています。
時代を封じ込めたようです。
人情の機微も凄く感じます。
それが、武士という枠組みでの美徳なのですが。
俗にあだ討ちは日本の当時の社会が認めた固有のものというのが、定説です。
あだ討ちとは違うかもしれませんが、武士の気概は特有という声もわかります。
しかし、これらの精神は、
ヨーロッパの貴族や西部劇での精神と変わらないのではないでしょうか。
この作品は、忠臣蔵を浅野家の心を丁寧に再現させることで、
また、周囲の人々の想いを描くことで、
中世から今でも続く、私たちを含め、もしかしたらかなり広範囲で共通の精神を、
映画に納めました。
そして、日本の精神をも描いています。
この意見には賛否両論あるでしょうが、
私自身は、こういう歴史がある日本に生まれたことに誇りを持てますし、
この作品を通して、一層それを感じました。
本物を追求した作品でもあることを聞きます。
素人が観てもそれを感じます。
今もそしてこれからも、
この後から観る者に財産として残る結果をもたらす芸術作品です。
追伸
役者さんたちの台詞や立ち居振る舞いが、
特に内蔵助と助衛門、徳川綱豊、
瑶泉院、戸田局、他にも・・・、
引きつけられました。
無敵艦隊 1937英 ウィリアム・K・ハワード
世界の盟主の礎になる頃のイギリスが描かれています。
エリザベス女王が国の民のための王として、
それを全うしています。
リーダーありきで組織は変わる、国をも強く富むことが解ります。
そうなる条件、この場合にはスペインからの危機、が整うことも大事ですが。
映画を頻繁に観るようになって、鑑賞後に歴史を復習する機会が増えました。
本来なら10代でもっと触れているべきだった基礎を初めて知ることも多いのですが、
これも映画の効用です。
歴史は誰の表現かはポイントです。
これも自国が可愛いですから、フラットに観なければなりませんが、
でもそれは、どの本も教科書も同じですから、
そして映画の場合、作成された時の環境も影響があります。
それらを加味して歴史をみるのもまた面白いことです。
若いヴィヴィアン・リーは綺麗というより可愛い存在でした。
この頃から大女優になってゆくのでしょう。
そんな軌跡をも、すぐに手軽にみることができる今の状況は、
恵まれているとしか良いようがありません。
元禄 忠臣蔵 前編 1941日 溝口健二
高度経済成長の恩恵を受けて、豊かな日本になってからの教育は、
誰もがほとんど無償で受けることができるようになりました。
それは教育の価値を落としたのか、
受ける側の資質を落とすことになったのか、
とにかく恵まれすぎていたのだと思います。
中世ではほんの一握りの人しか教養がなかった(言いすぎかも)
けれど、その人々はそれを自覚し、個人のためではなく、
公に尽くしていたのでしょう。不正は当然あったのでしょうが。
今は少なくともかなりの教養を最低限受けられます。
しかし、そこからの探求がありません。少なくても私がそうでした。
なんということでしょう。
日本に生きていること自体が金持ちのボンボンに思えてきました。
浅野家を代表として当時を出来うる限り再現している作品と聞きました。
武士の気高さを感じたのかもしれません。
それを通して、武士というほんの一部の特権階級に生きる者の
宿命や律する姿を感じました。
この映画は限りなく忠臣蔵を再現しようした挑戦の作品なのでしょう。
だから、映画の流れの中で、そんなことを感じ続けました。
初蔵出し 加賀の露
菊姫酒造の新しい酒が、初蔵出しされました。
「加賀の露」という焼酎です。
菊姫らしく、兵庫県吉川町の特AAA山田錦100%の
贅沢な米焼酎です。
私は2月に初めて試飲、その後、初蔵出しされる日を
楽しみにしていました。
ストレート、ロック、ぬる燗とで早速晩酌です。
とてもまろやかな焼酎で、熟成させての、
満を持しての蔵出しを実感します。
このあたりは菊姫酒造の得意とするところで、
その酒を呑ます相手に「うまい!」とうならせるまで、
熟成する時間を惜しまずに寝かせます。
アルコールは25度ですから、ストレートでの晩酌でも行けますし、
多少水で割ったぬる燗は、この焼酎本来の旨味を引き出します。
価格も、この原料・味では考えられないほどリーズナブルです。
菊姫の新たなカンバン酒になることを感じさせます。
恐(ゆすり)喝 1929英 アルフレッド・H
「ヒッチコックの~~」
彼が作った作品はこう呼ばれることが多いです。
初期に近い作品を観ればみるほど、
後のサスペンス映画の原型を造り上げているのが解ります。
そして、この映画も河の流れのごとく魅せられました。
冒頭のサイレント部分の効果。
トーキーとなってのピアノ演奏や、
悲鳴の重ね方、「ナイフ」の連呼、追跡シーンは既に真骨頂、
ラストの無言の絵の語りかけ。
楽しませる仕掛けが満載です。
また、勧善懲悪を良しとするかの価値観などの社会性を
疑問符として投げかけているのも感じられました。
これらは初期作品で見かけますが、もう少しヒッチコックの映画の鑑賞で
それらを感じてみたいと思わせることを、印象づける映画でした。
山荘の草刈り
知り合いが所有している山荘の草刈りに借り出されました。
といっても作業はお手伝い程度しかできませんでしたが。
複数の所有者の共同の持ち物ですが、
とても手入れが行き届いていました。
それもそのはず。
今回集ったメンバー全員働き者で、
帰りはそれこそ「来たときよりも美しく」です。
自然の散策と温泉欲に満喫、
囲炉裏を囲んでの宴会はとても楽しく、
(私の得意分野)
誘って頂いたことにありがたいばかりでした。
心残りは、夜曇っていたので、天文台での観測ができなかったこと。
次にまた誘われたら、ぜひお天気がよくなるように。
北ホテル 1938仏 マルセル・カルネ
若い、ルネとピエールが北ホテルで心中(未遂に終わります)する所から、
二人が北ホテルから旅立つ所まで。
北ホテルには、色々な人がいますが、多くは陽気で面倒見が良い、そして庶民です。
二人と、もう一カップルを除いて、そんな人たちが周りを囲みます。
二人と、もう一カップルの二人は共通項があります。
他の人と過去が違う、負を背負っている所です。
若いルネと渋い男は特に特別な環境でしたし、自覚もあります。
しかし、陽気な人たちにも過去はあります。しかも、誰しも悔いていることがあります。
過去を清算したいけど、逃れることもできない、
そんなジレンマが若いルネと渋い男にありました。
もう一度繰り返しますが、陽気な人達にもそれはあります。
ダムが決壊するのと同じでしょうか。
ふたりの心はそんな状況です。
ここが考えさせられる点です。
私はこの作品は、
意識した過去とそれを含めて、意識していない、
自分を駆り立てている何かは何かを如実に一つの例
(三人もしくは四人の例)
で示していたように感じました。
どうなるのだろうと思わせる映像が続き、引きつけられるのですが、
ありえない展開はなく、映画的にこちらが期待するドラマはなく
過ぎてゆきます。
そこにはしんしんと自分の過去と
それにまつわる現在を考えさせる効果があり、
そこに身を投げかけてしまいました。
痴人の愛 1935米 ジョン・クロムエル
ベティ・デイビスの悪女ぶりは、目を覆いたくなるほどですから、
大した演技力です。
台詞を最小限に、主演二人の演技で多くを語っている手法、
同じく、フラッシュバックや回想シーン、写真を本人と重ねるなど、
うまくコンパクトに物語を伝えています。
サイレント時代の名残かとも思いました。
自分が一番可愛いのは誰しも同じです。
それだけだと誇りや意地や思いやることはゼロになります。
悪女を通して、人が何を持って生きてゆくかを、
人が他の人との間で生きることが宿命なのを、
語っていました。
父ありき 1942日 小津安二郎
父子の半生が1時間半の中に、流れ去ります。
淡々と映像が流れました。
父子にとっていくつかの転機がありますが、
それより何もない日常の方がはるかに人生の中では長く、
生きてきた証はそっちにあるのです。
と言いたいがために、あくまでドラマが淡々と描かれていたように思います。
生きてきた証を分け合うことが出来るのは、
ほんの短い時間です。
これは現代でも全く同じです。
自分の私生活を振り返っても、時の流れは、この映画と同じです。
何気ない日常を封印して、ドラマを何気なく映しているのは、
生きる意味は大半の日常が業であり、
転機となるドラマを受け入れて、
時に訪れる、今までかかわりがあった少ないけれど身近な人たちと
ほんの僅かな時間を過ごせれば、
自分の生き様を確認でき、幸せを実感できる。
それを描くためであったように思います。
見送る親が生きているうちにこの作品に出会って良かったと痛感しています。