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一年間、手を尽くした干し芋には、サツマイモだけが原料とは思えないほどの美味しさがあります。
しかし、年を経るごとにその本物の干し芋はなくなっているのが現実です。
私達が干し芋を扱った当初に比べ産地の農家の高齢化により、生産量は半減してしまいました。その傾向は止まりません。
干し芋は江戸時代に生まれ、今でも同じ製法で作られている、伝統ある農産物であり和菓子です。
干し芋のタツマでは、この素晴らしい干し芋の存続を願っています。
まだ微力ながら継承もしています。
そして、この先もっと多くの方に望まれると確信していますし、これから益々美味しくなることも間違いありません。
約30年間、干し芋を扱ってきて本当にたくさんのお客様から干し芋に対しての感謝のお言葉を頂きました。
病気で食事制限がある方やアトピーで悩む方から、甘いものが摂れず干し芋だけは食べることができたというお話。
妊婦の方が体を気遣って干し芋を食べていることや、便秘に悩む方が干し芋でお通じがよくなったというご報告。
美容に欠かせないとおっしゃってくださる女性。
贈り物として重宝しているというお礼等々…。
お子様からお年寄りまで、数え切れないくらい大勢の皆様が喜ばれていることを実感しています。
これは紛れも無く“干し芋が素晴らしい”からです。
それは干し芋には計り知れない美味しさが潜んでいるからで、だからタツマでは、より甘く、より安全で、より食べやすい干し芋を作ることに努めています。
干し芋は、3月から苗作りと畑の土作りをはじめます。
5月に苗を植えてから10月の芋掘りまで、毎日のように畑に行きます。
11月には干し芋加工の準備をして、12月に入り本格的な冬の訪れと共に、干し芋への加工が始まりそれが2月まで続きます。
まさに干し芋作りは一年がかりです。
早春の新しいシーズンからその一年間で、どれだけのことをやったかが、真冬の干し芋の仕上がりで如実に現れます。
だから私達にできることは、手を抜かないことです。
それを続ければ、自然は時にご褒美として、最高の干し芋ができるこの上ないサツマイモをプレゼントしてくれます。
そこからが新たな始まりです。
そのサツマイモに、腕によりをかけて、もう一度、やれることをやり尽くすのです。
すると、芋に潜んでいる美味しさを引き出しきった宝石のような干し芋ができます。
それがタツマの干し芋です。
干し芋と出会って、時を経るごとに“干し芋のことを究めたい”年々その気持ちが強くなっています。
それが、干し芋を進化させることになり、素晴らしい日本文化の一つを継承していくことにも繋がっている実感もあります。
干し芋のタツマは干し芋を作ることしか出来ません。
けれどそれで良いと思っています。
その代わり、干し芋についてかける愛情と情熱は、誰にも負けないと誓っています。
干し芋を愛してくれる方々の期待に応えることがタツマの本分だからです。
株式会社タツマ 代表取締役 立間 博巳
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